体質とは何か

体質とは、からだの先天的な特性です。体質を、肥満型、細長型、闘士型としてみたり、粘液質、胆汁質としてみたりした人がいます。しかし分子生物学の見地から考えれば、こんなことではすまされません。体質は、DNAレベルで取り扱われるべきものです。体質として明らかな形でとらえられるものは、例えば「フェニールケトン尿症」のような「代謝異常」です。これはまさに、DNAの欠陥からです。

このような明瞭な障害が表面にあらわれない場合でも、体質を考えるのが普通でしょう。それにしてもなお、体質はDNAレベルの問題でありうるのです。

分子栄養学では、体質とは、主酵素に対する補酵素の親和性にもとづく性質とされます。補酵素として注目されるものは、実際上は「ビタミン」ですが、これの補酵素に対する親和性の低い人は、そのビタミンを大量に必要とします。そこで結局は、体質をビタミン必要量の個体差に結びつけることになります。

アメリカ人の場合、風邪をひかないために必要なビタミンCの一日摂取量は、250mgないし10gであるといいます。このような個体差を、体質に結びつけたいのです。

 

 


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