骨の強度のもとは間質

骨を強くするためには、小魚を丸ごと食べればよい、というのが旧来の教えでした。この環境汚染時代にそれが通用するはずもありませんが、それはさておき、魚の骨を食べて人間の骨が強くなるのは、それのカルシウムのため、とされています。もちろんそれが主な理由ではありますが、そのような教訓があるために、骨を強くする唯一の条件がカルシウムの摂取であるような認識が常識化したのは残念と言わざるを得ません。それが、あやまちをつくらないとは限らないからです。

骨の構造を顕微鏡で見ると、丈夫な「間質」のなかに細胞が散らばっています。

間質はこの骨細胞の産出物であって、繊維状タンパクとカルシウムからできています。繊維状タンパクの名は「コラーゲン」といい、膠原と訳されます。これは、煮ればゼラチンになります。カルシウムは、大部分がリン酸カルシウムの形をとりますが、一部は炭酸カルシウムになっています。骨細胞は多くの突起を出しており、その突起のあるところは、間質に孔があいています。木の根が、土に孔をあけて延びている状態を思わせます。

骨の強度のもとは間質です。

間質を貫いて血管が走っていますが、その血管は、骨層板と呼ばれる薄い板状の間質で幾重にも取りまかれ、年輪のように見えます。骨層板の材料はコラーゲン繊維であって、そこにカルシウム塩が沈着しています。骨組織の硬度のもとはカルシウム、弾性のもとはコラーゲンです。

血管をかこむ骨層板の重なりと、そのなかのコラーゲンの走行とを見ると、隣り合う走行が互いに直角になっており、いかにも合理的です。事実上、この骨層板構造は、骨の全体に見られます。骨は骨層板で組み立てられているわけです。骨層板と骨層板にはさまれて、骨細胞があります。


整体院&ピラティススタジオ【Reformer逗子院】
神奈川県逗子市逗子3-2-24 矢部ビル2階
☎︎
050-5884-7793