ビタミンB群の必要性

ビタミンB1・B2・B6・B12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、コリンなどが、ビタミンB群に属します。制ガン作用をもつビタミンとして、B17をあげる人もいますが、これについての定説はまだないようです。

ビタミンB1からB12までは、腸内細菌がつくることになっています。その量が十分でないことは、たとえば、ビタミンB1を含む食物をとらないと、かんたんに脚気になることで、よくおわかりでしょう。脚気は、ビタミンB1欠乏症の一つなのです。大腸のなかでできたビタミンは、大部分が大便と一緒に排泄されるものだから、あてにはならないという人がいますが、それはあまり見当違いではないでしょう。

ビタミンB群の登場する場面は色々あります。それは、ガンの予防から頭の働きにまで及ぶのです。ガンのほうには、ビタミンB1・B2、ナイアシンなどが重要ですが、脳細胞の活動のためには、ビタミンB1・B2・B6・B12と、総動員の形です。俗に頭の良い人というのがいますが、これは、たまたまビタミンB群(そしてビタミンC)が少量で足りるように生まれついた人のことだ、と考えられます。そこで、大量投与が重要な意味をもってくるのです。

要するに私たちは、積極的にビタミンB群の摂取を考えたほうが賢明です。ビタミンB群が足りないと、まず、エネルギーをつくるのに苦労します。生体のエネルギーは、なにも、手足を動かすためにだけ必要なものではありません。心臓を動かすのにも、神経を働かせるのにも、それどころか、すべての代謝に、エネルギーはなくてはならないものなのです。

ビタミンB1が足りないときでも、エネルギーをつくらないわけにいかないので、そういうときには、ビタミンB1なしでやってしまいます。すると、原料の消費量は同じでも、エネルギーの生産量は10分の1におちてしまいます。しかも、ビタミンB1があるときならば、最終生産物が水と二酸化炭素なのに、これがないと、最終生産物が乳酸になり、これが、コリや疲労のもとになるので、まずいわけです。

激しい運動をするとき、ビタミンB1を大量に摂取するのは、筋肉の疲労を防ぐためです。

ビタミンB群がほしいとき、天然品はないかというと、筆頭にくるのはビール酵母です。

 

 


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