ピラティスは、体の深層にある筋肉(インナーマッスル)を鍛えることで、姿勢を改善し、体の歪みを整える効果が期待できます。では、側弯症の方にとって、ピラティスは具体的にどのような効果をもたらすのでしょうか?特に近年注目されている「マシンピラティス」のメリットも合わせて解説します。
ピラティス(特にマシンピラティス)が側弯症に効果的な理由
ピラティスは、側弯症が引き起こす様々な問題に対して、多角的なアプローチが可能です。特にマシンピラティスは、個々の状態に合わせたサポートや負荷調整ができるため、側弯症の方にとってメリットが大きいと言えます。
- 姿勢の改善とアライメントの調整:ピラティスは、背骨や骨盤の正しい位置(アライメント)を意識し、体の中心軸を整えます。これにより、弯曲による姿勢の歪みを改善し、左右のバランスを取り戻すことを目指します。
- 体幹の強化による脊柱の安定:体幹のインナーマッスルを強化することで、背骨を内側からしっかりと支え、安定性を高めます。これは、側弯の進行を抑制したり、不安定さからくる不調を軽減したりする効果が期待できます。
- 左右の筋肉バランスの調整:側弯症では、体の左右で筋肉の緊張度や発達に偏りが生じがちです。ピラティスでは、左右均等に負荷をかけたり、弱い側を意識的に使ったりすることで、筋肉のアンバランスを整えていきます。
- 呼吸の改善と胸郭の可動性向上:ピラティス特有の胸式呼吸は、胸郭(肋骨周り)を大きく動かします。これにより、硬くなりがちな胸郭の可動性を高め、呼吸機能を改善するとともに、背骨の柔軟性向上にも繋がります。
- 痛みの軽減効果:正しい姿勢と体の使い方を学習することで、背骨や周辺の筋肉にかかる負担が軽減され、側弯症に伴う腰痛や背中の痛みが和らぐことが期待できます。
- マシンによる適切なサポートと負荷調整(マシンピラティス):マシンピラティスでは、スプリング(バネ)やストラップなどの補助具を使用します。これにより、重力の影響を軽減したり、適切な負荷をかけたりできるため、体力に自信がない方や、特定の動きに制限がある方でも、無理なく安全にエクササイズに取り組めます。
- 関節と筋肉の可動域拡大(マシンピラティス):マシンが動きをサポートしてくれるため、自分だけでは難しい範囲まで関節や筋肉を動かすことができ、柔軟性の向上が期待できます。
側弯症の種類とピラティスを行う上での注意点
側弯症には様々なタイプがあり、弯曲の角度や方向、原因も人それぞれ異なります。そのため、ピラティスを行う際には、ご自身の側弯症の状態を正しく理解し、適切なアプローチをとることが非常に重要です。
自己流でエクササイズを行ったり、側弯症に関する知識のないインストラクターの指導を受けたりすると、かえって症状を悪化させてしまう可能性があります。特に以下の点には注意が必要です。
- 専門知識を持つ指導者を選ぶ:側弯症に対する知識と指導経験が豊富なインストラクターを選びましょう。
- 痛みを感じる場合は無理しない:エクササイズ中に痛みや違和感を感じたら、すぐに中止し、指導者に相談してください。
- 禁忌動作を避ける:側弯のタイプによっては、特定の方向への捻りや屈曲・伸展が推奨されない場合があります。必ず専門家の指示に従いましょう。
- 医師との連携:側弯症の治療を受けている場合は、ピラティスを始める前に主治医に相談し、許可を得るようにしましょう。
可能であれば、側弯症に特化したピラティスプログラムを提供しているスタジオを探すことを強くお勧めします。
マットピラティスとマシンピラティス:側弯症にはどちらが良い?
ピラティスには、マットの上で行う「マットピラティス」と、専用の器具(リフォーマー、キャデラックなど)を使用する「マシンピラティス」があります。
マットピラティスは、自宅でも手軽に始められる利点があります。まずは基本的な呼吸法や骨盤のコントロール、体幹の意識を高めることから始めることができます。
一方で、マシンピラティスは、マシンの補助によって正しいフォームを維持しやすく、個々の筋力や柔軟性に合わせて負荷を細かく調整できるため、側弯症の方には特にメリットが大きいと言えます。マシンが体の動きをガイドしてくれるため、左右差を意識しやすく、より効果的にアライメントや筋バランスの調整を行うことが可能です。
どちらが良いかは一概には言えませんが、側弯症の改善を目的とする場合は、専門家の指導のもと、マシンピラティスを取り入れることを検討する価値は高いでしょう。
自宅でできる簡単なピラティスエクササイズ(マット)
まずは自宅でできる簡単なエクササイズから始めてみましょう。無理のない範囲で、ゆっくりと呼吸に合わせて行ってみてください。
呼吸のエクササイズ
- 楽な姿勢で座るか、仰向けに寝ます。
- 鼻からゆっくりと息を吸い込み、肋骨を横や後ろに広げるように意識します。(特に背骨の凹んでいる側を広げるイメージ)
- 口からゆっくりと息を吐き出し、お腹を薄くしながら肋骨を内側に閉じるように意識します。
- これを数回繰り返します。
骨盤を安定させるエクササイズ(ペルビックティルト)
- 仰向けに寝て、膝を立てます。足は腰幅程度に開きます。
- 息を吐きながら、おへそを背骨の方へ引き込むようにして、骨盤を後傾させます(腰と床の隙間が埋まるようなイメージ)。
- 息を吸いながら、ゆっくりと骨盤を元の位置に戻します。
- これを数回繰り返します。腰を反らせすぎないように注意しましょう。
背骨を伸ばすイメージのエクササイズ(座位でのスパインストレッチ・プレップ)
- 床に楽な姿勢で座ります(あぐら、長座など)。坐骨(お尻の骨)の上に真っ直ぐ座ることを意識します。
- 背筋を伸ばし、頭頂部が天井から糸で吊られているようなイメージを持ちます。
- 息を吸いながら、さらに背骨一つ一つが伸びていく感覚を意識します。
- 息を吐きながら、リラックスしますが、伸びた姿勢はキープします。
- これを数回繰り返します。
※これらのエクササイズは基本的な一例です。ご自身の状態に合わせて、無理のない範囲で行ってください。よりパーソナルなエクササイズは専門家にご相談ください。
より効果を高める!側弯症に対応できるピラティススタジオの選び方
より専門的な指導を受け、マシンピラティスなども取り入れたい場合は、ピラティススタジオに通うことを検討しましょう。スタジオを選ぶ際には、以下の点に注目すると良いでしょう。
- 側弯症の知識・指導経験が豊富なインストラクターがいるか:ウェブサイトや問い合わせで、側弯症への対応実績の有無を確認しましょう。
- マシンピラティスの設備があるか:側弯症改善にはマシンピラティスが有効な場合が多いため、リフォーマーなどの器具が揃っているか確認しましょう。
- マンツーマン(プライベート)レッスンが可能か:個々の側弯の状態に合わせたオーダーメイドのプログラムを提供してもらえるプライベートレッスンが理想的です。
- 体験レッスンで相性を確認する:実際にレッスンを受けてみて、スタジオの雰囲気やインストラクターとの相性、指導内容が自分に合っているかを確認しましょう。
- カウンセリングが丁寧か:初回にしっかりと身体の状態を評価し、目標や悩みについて相談できるかどうかも重要です。
まとめ:側弯症改善に向けてピラティスでできること
側弯症は、適切なアプローチを行うことで、進行の抑制や症状の改善が期待できます。ピラティス、特にマシンピラティスは、姿勢の改善、体幹の強化、左右の筋肉バランス調整、呼吸機能の向上などを通して、側弯症の方が抱える問題に対して有効なエクササイズです。
しかし、最も重要なのは、自己流で行わず、側弯症の知識を持つ専門家の指導のもと、ご自身の状態に合った正しい方法で継続することです。マシンピラティスは、体幹機能の改善と歪みの矯正をサポートし、痛みの緩和や日常生活動作の向上をもたらす可能性があります。
諦めずに、ピラティスを通して、より快適で健康な体を目指しましょう。もし側弯症とピラティスについて不安なことや疑問点があれば、まずは専門医や信頼できるピラティスインストラクターに相談することをお勧めします。
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