変形性膝関節症(へんけいせいしつかんせつしょう / ひざかんせつしょう)は、中高年以降の膝の痛みの原因として最も多い疾患の一つです。神奈川県逗子市・葉山町エリアでも、この症状に悩む方は少なくありません。「年のせいだから仕方ない」「手術しかない」と思われがちですが、必ずしもそうではありません。
このページでは、変形性膝関節症とはどのような状態なのか、その原因、症状の進行ステージ、そして一般的な考え方とは異なる整体的な視点(「変形=痛み」ではない理由、根本原因へのアプローチ)について、逗子の【Reformer逗子院】が詳しく解説します。
変形性膝関節症の基本:症状と有病状況
主な症状:膝の痛み、動きにくさ、変形
変形性膝関節症は、膝関節のクッションである関節軟骨がすり減り、骨が変形することで、主に以下のような症状が現れます。
- 膝の痛み:動作開始時(立ち上がり、歩き始め)、階段の上り下り、長時間歩行時、安静時、夜間など、進行度によって痛みの出方は異なります。
- 膝の動きにくさ(可動域制限):正座ができない、膝が完全に伸びない・曲がらない、膝がこわばる。
- 膝の腫れ・熱感:関節内部で炎症が起きているサイン。膝に水が溜まる(関節水腫)こともあります。
- 膝の変形:O脚(内反変形)やX脚(外反変形)が進行する。関節がゴツゴツして見える。
- 歩行の変化:痛みをかばうために歩き方が不自然になる。
どれくらいの人が悩んでいる?日本の現状
大規模な調査によると、日本でレントゲン上、変形性膝関節症の所見がある人は40歳以上で約2,500万人、そのうち実際に痛みなどの症状を持つ患者数は約800万人と推定されています。特に50代から増加し、65歳以上で急増します。性別では女性の方が男性よりも2~4倍多いとされています。高齢化に伴い、今後さらに患者数は増加すると予測されており、要支援・要介護の原因となる運動器症候群(ロコモティブシンドローム)の主要な原因疾患の一つとなっています。
変形性膝関節症の原因:なぜ軟骨はすり減るのか?
一次性と二次性:原因の違い
変形性膝関節症は、原因によって大きく2つに分けられます。
- 一次性変形性膝関節症:明らかな原因がなく、加齢、体重(肥満)、性別(女性)、遺伝的要因、膝への繰り返しの負担などが複合的に関与して発症すると考えられています。日本人の多くはこちらに該当します。
- 二次性変形性膝関節症:過去の怪我(骨折、靭帯損傷、半月板損傷など)や、他の病気(関節リウマチなど)が原因となって発症するものです。
危険因子:発症・進行リスクを高めるもの
- 加齢:軟骨の水分量が減り、弾力性が失われやすくなります。
- 肥満:体重が増えるほど膝への負荷が増大します。メタボリックシンドロームとの関連も指摘されています。
- 性別:女性ホルモンの影響や筋力の差などが関係していると考えられています。
- 膝への過負荷:重労働、長時間の立ち仕事、激しいスポーツ、O脚・X脚などによる偏った負荷。
- 筋力低下:膝を支える筋力(特に太もも前側の大腿四頭筋)の低下。
- 遺伝的要因:家族歴がある場合。
【整体の視点】根本原因は「関節のズレ(歪み)」と「代謝不良」?
上記のような因子がリスクを高めるのは事実ですが、当院【Reformer逗子院】では、変形性膝関節症が発症・進行するより根本的なメカニズムとして、「関節のズレ(歪み)」とそれに伴う「代謝不良」が大きく関わっていると考えています(これは整体の臨床経験に基づく私見です)。
① 関節のズレ(歪み):まず、膝関節自体や、関連する骨盤、股関節、足首などに機能的なズレ(変位)が生じます。(→体の歪みと膝痛の関係はこちら)
② 筋肉・組織の硬化:ズレを補うために周囲の筋肉や組織が過剰に緊張し、硬くなります。
③ 循環不良:硬くなった組織が血管やリンパ管を圧迫し、血行やリンパの流れが悪くなります。
④ 代謝不良・栄養不足:循環不良により、関節軟骨に必要な酸素や栄養素の供給が滞り、老廃物の排出も悪くなります。
⑤ 修復困難・変形進行:代謝不良の状態が続くと、軟骨は傷つきやすくなり、自己修復も困難になります。その結果、軟骨のすり減りや骨の変形が進行してしまうのではないか、と考えています。
この考えは、「痛みがなくてもズレがある人がいる」「ズレを放置すると高齢で変形性膝関節症になる人がいる」「ズレを整体で矯正すると症状が改善する人が多い」という臨床経験に基づいています。過去に膝痛があっても痛みが消えた方でも、根本的なズレが残っていると、加齢による代謝機能の低下とともに変形性膝関節症を発症するリスクがあると考えられます。
症状の進行とステージ分類
変形性膝関節症は進行性の疾患であり、その進行度合いによって一般的に3つのステージに分類されます。症状の進行パターンも特徴があります。
- 初期(機能障害期):
- 症状:立ち上がりや歩き始めなど、動作の開始時に痛みを感じる(動き出すと楽になる)。長時間の歩行後に軽い痛みやだるさ。膝のこわばり。
- 特徴:日常生活への支障はまだ少ないが、軟骨のすり減りが始まっている段階。
- 中期(不安定期):
- 症状:階段の上り下り(特に下り)での痛みが顕著になる。正座や深くしゃがむのが困難になる。膝の曲げ伸ばしがしにくくなる(可動域制限)。時々膝が腫れたり、水が溜まったりする。痛みが頻繁になり、持続時間も長くなる。
- 特徴:軟骨のすり減りが進行し、関節が不安定になり始める。O脚などの変形が見た目にも分かり始めることがある。
- 末期(安定期):
- 症状:安静にしていても痛む(安静時痛)、夜間に痛む(夜間痛)。歩行がかなり困難になり、杖などが必要になることも。膝の変形(O脚・X脚)が著しく、可動域も大きく制限される。
- 特徴:軟骨が広範囲に消失し、骨同士が直接こすれる状態。関節は変形によってある意味「安定」するが、機能は大きく低下する。
一般的に症状は、運動開始時痛 → 階段下り痛 → 階段上り痛 → 平地歩行痛 → 安静時痛、という順に悪化していく傾向があります。改善する際はこの逆の過程を辿ることが多いです。
膝の痛みと「膝の水(関節水腫)」の関係
変形性膝関節症でよく見られる症状の一つに「膝に水が溜まる(関節水腫)」があります。これは、膝関節を覆う滑膜(かつまく)が炎症を起こすことで、関節液が過剰に分泌されるために起こります。
関節液は本来、関節の潤滑や軟骨への栄養補給に必要なものですが、炎症によって過剰に作られた関節液には痛み物質も含まれるため、痛みを増強させ、膝の腫れや重だるさ、曲げにくさを引き起こします。病院では注射で水を抜く処置が行われますが、根本原因である炎症やそれを引き起こす要因(軟骨のかけら、関節のズレなど)が解決されないと、再び水が溜まってしまうことが多いです。
整体的な視点では、関節のズレ(歪み)が滑膜への刺激や炎症を引き起こしたり、リンパの流れを悪くして関節液の排出を妨げたりすることも、水が溜まる一因と考えられます。そのため、整体で関節のズレを調整することで、滑膜への刺激が減り、リンパ循環が改善し、結果的に水の貯留が解消され、症状改善につながるケースが多くあります。
「変形=痛みではない」整体だからできるアプローチ
「変形しているから痛いのは仕方ない」「治すには手術しかない」…そう言われて諦めていませんか? 確かに、変形性膝関節症は進行性の疾患であり、変形自体を元に戻すことは困難です。しかし、整体の視点では、「関節の変形」と「現在の痛み」は必ずしもイコールではありません。
痛みは、変形した骨そのものからではなく、炎症を起こした滑膜や、過剰な負荷がかかって硬くなった筋肉、靭帯などの軟部組織から発生していることが多いのです。そして、これらの組織に過剰な負荷をかけている根本原因こそが、前述した「関節のズレ(歪み)」や「筋肉のアンバランス」「身体の使い方」なのです。
整体では、この痛みの根本原因である「歪み」や「筋肉の問題」にアプローチします。全身のバランスを整え、膝関節にかかる不必要な負荷を取り除くことで、たとえ変形があったとしても、炎症を抑え、痛みを軽減し、関節の動きを改善させることが可能なのです。多くのケースで、整体施術によって痛みが改善し、手術を回避できたり、より快適な日常生活を取り戻したりすることが期待できます。「年のせい」と諦める前に、ぜひ一度ご相談ください。
関連情報はこちら:
変形性膝関節症への専門アプローチ:
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