股関節の痛み・違和感の全貌|原因・全身への影響・逗子葉山での改善法【手術前に】

歩く、座る、立ち上がる… 日常の何気ない動作で感じる股関節(脚の付け根)の痛みや違和感。それは活動を制限し、生活の質(QOL)を低下させるだけでなく、放置すると全身の健康にも影響を及ぼしかねないサインです。神奈川県逗子市・葉山町エリアでも、多くの方がこの悩みを抱えています。

このページでは、股関節痛の根本的な原因、痛みがなくても潜んでいる可能性のある問題、それが全身にどのような影響を与えるのか、そして手術を考える前に知っておくべき情報と、当院Reformer逗子院での整体による改善アプローチについて、詳しく解説していきます。

股関節の構造と痛みの原因を示すイメージ
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股関節とは?身体の土台としての重要性

股関節は、骨盤の寛骨臼(かんこつきゅう)という窪みに、大腿骨の先端(大腿骨頭)がはまり込む形で作られている、人体で最も大きな関節です。ボール&ソケット構造により、脚を前後・左右・内外に回すなど、非常に大きな可動域を持っています。

その主な役割は、上半身の体重を支え、地面からの衝撃を吸収し、歩行や走行など移動のための動力を生み出すことです。この重要な任務を果たすため、股関節周りの骨は太く頑丈で、お尻や太もも、腰、腹部にかけて存在する多数の強力な筋肉や靭帯によって支えられています。

全身を建物に例えるなら、骨盤は基礎、そして股関節を含む脚(下肢)は、その基礎を支える重要な杭(くい)のようなものです。この杭が不安定になったり、左右でアンバランスになったりすると、基礎である骨盤が傾き、その上にある建物(体幹・背骨)全体も歪み、様々な不調(側弯症やその他の疾患)を引き起こす原因となりえます。

なぜ痛む?股関節に問題が起こる主な原因

股関節の痛みや不調は、単一の原因ではなく、複数の要因が絡み合って発生することがほとんどです。

原因1:筋肉・筋膜の硬さ(コリ・緊張・癒着)

股関節痛の非常に多い原因が、股関節を支え動かす筋肉(お尻の殿筋群、太ももの内転筋・外転筋・ハムストリングス、腰の腸腰筋など)や、それらを覆う筋膜が硬くこわばってしまうことです。筋肉が硬くなると血行が悪くなり、神経が圧迫され、痛みやしびれが生じます。また、筋肉の柔軟性が低下することで、関節の動きが悪くなったり、他の部位に負担がかかったりします。この筋肉由来の痛みは「関連痛」として、股関節だけでなく腰や膝に現れることもあります。

原因2:姿勢の悪さ・骨盤の歪み・股関節の変位

猫背、反り腰、左右どちらかへの体重の偏りといった日常的な悪い姿勢は、身体の土台である骨盤の歪みを引き起こします。骨盤が歪むと、股関節の位置も正常な位置からずれてしまう「股関節の変位」が生じやすくなります。股関節が変位すると、関節への荷重バランスが崩れ、特定の筋肉に過剰な負担がかかり硬くなります。また、関節軟骨への圧力も不均一になり、摩耗を早める原因にもなります。

驚くべきことに、成人の7~8割は何らかの股関節変位を持っているとも言われています。しかし、股関節の軟骨は厚く丈夫なため、初期の変位では痛みを感じないことが多く、自覚がないまま進行しているケースが少なくありません。

原因3:日常生活の癖・習慣(座りっぱなし、運動不足など)

長時間座り続けることは、股関節周りの筋肉を圧迫し血行を悪化させ、硬くする大きな要因です。足を組む、あぐらをかく、横座りをするといった癖も、骨盤や股関節の歪みを助長します。また、運動不足による筋力低下や柔軟性の低下は、関節を支える能力を弱め、負担を増加させます。

原因4:関節構造の問題(変形性股関節症、臼蓋形成不全など)

関節自体の構造的な問題も痛みの原因となります。

  • 変形性股関節症:軟骨がすり減り、骨が変形して炎症や痛みを起こす。加齢や体重増加、過去の負担などが影響。
  • 臼蓋形成不全:生まれつき股関節の受け皿の被りが浅く、関節が不安定になりやすい。若年性の変形性股関節症の原因となることが多い。
  • 先天性股関節脱臼(発育性股関節形成不全)の後遺症:乳児期の股関節の問題が原因となる。
  • その他:関節リウマチ、大腿骨頭壊死、関節唇損傷、外傷後遺症など。

これらはレントゲンやMRIで診断されますが、前述の通り、画像上の変形の程度と痛みの強さは必ずしも一致しません。筋肉や変位の問題が複合していることが多いためです。

原因5:女性特有の要因

骨盤の形状、妊娠・出産による負荷、ホルモンの影響などから、女性は男性よりも股関節の問題を抱えやすい傾向があります。

【重要】見逃してはいけない内臓・生殖器関連痛

股関節周辺の痛みが、まれに内臓(腸・膀胱)や生殖器(子宮・卵巣・前立腺等)の病気が原因である可能性も否定できません。安易な自己判断はせず、まずは医療機関(内科・婦人科・泌尿器科等)を受診し、重大な病気がないことを確認してください。

痛みだけじゃない!股関節の異常が全身に及ぼす深刻な影響

股関節の異常は、痛みとして現れるとは限りません。むしろ、痛みがないまま進行し、気づかないうちに全身に様々な悪影響を及ぼしているケースが非常に多いのです。股関節は身体の土台であり、その異常はドミノ倒しのように全身へと波及します。以下に、股関節異常が引き起こす可能性のある主な影響を挙げます。

影響①:下半身・全身の柔軟性低下(身体が硬くなる)

股関節に異常(変位や癒着)があると、それを補うために脚、骨盤周り、腰、腹部、さらには背中の筋肉(脊柱起立筋など)まで広範囲にわたって硬くなります。「身体が硬い」と感じる場合、その根本原因が股関節にある可能性は高いです。前屈しても指先が床につかない、体が反らせない、捻りにくいといった柔軟性の低下は、股関節の状態と密接に関連しています。股関節自体の問題で筋肉が拘縮している場合、単なるストレッチだけでは改善が難しいことがあります。

(例外:股関節異常の初期に腰痛が強く出ると、痛みを避けるために前屈姿勢をとり、一時的に前屈はしやすくなるが、背中や腰の筋肉は緊張し、腹筋も拘縮して腰を伸ばせない状態になることがあります。)

影響②:腰痛(慢性化・悪化の原因に)

股関節の異常は、腰痛の非常に大きな原因となります。股関節の動きが悪くなると、その動きを腰で代償しようとするため、腰に過剰な負担がかかります。また、股関節の変位による骨盤の歪みは、腰椎(腰の骨)の配列にも影響を与え、椎間板への圧力を高めたり、腰周りの筋肉(腹筋群、脊柱起立筋など)のアンバランスな緊張を引き起こしたりして、慢性的な腰痛やぎっくり腰のリスクを高めます。

影響③:冷え・むくみ・だるさ

股関節周りの筋肉が硬くなると、その中を通る血管やリンパ管が圧迫され、血行やリンパの流れが悪くなります。これにより、腰、お尻、脚にかけて「冷え」「むくみ」「だるさ」「疲れやすさ」「こわばり(特に起床時)」といった症状が現れやすくなります。股関節近くには太い血管(大腿動脈・静脈)も通っており、股関節の変位自体がこれらの流れを阻害する可能性もあります。

影響④:脚の不調・疾患(神経痛・静脈瘤・膝痛など)

血行不良や神経圧迫が進行すると、坐骨神経痛(お尻から脚にかけての痛みやしびれ)、間歇性跛行(歩くと痛みやしびれが出て、休むと楽になる)、下肢静脈瘤などの原因となったり、症状を悪化させたりすることがあります。また、大腿部の筋肉(特に太もも前側や外側)が強く拘縮することで、膝への負担が増し、膝痛を引き起こすことも少なくありません。

影響⑤:他の関節への悪影響(骨盤・背骨の歪み・側弯など)

股関節の異常(特に左右差がある場合)は、骨盤の歪み(仙腸関節の変位、ねじれ)を直接引き起こします。骨盤は背骨の土台であるため、骨盤が歪むと、その上に乗っている背骨全体(腰椎、胸椎、頸椎)もバランスを取ろうとして歪み、側弯症やその他のアライメント異常につながる可能性があります。これは肩こりや首の痛み、頭痛の原因にもなりえます。股関節の問題は、膝や足首など、他の下肢の関節にも負担をかけ、悪循環を生むことがあります。

影響⑥:股関節・鼠径部(そけいぶ)の痛み

股関節の変位や筋肉の硬さがかなり進行し、関節軟骨の摩耗や変形が進むと、最終的に股関節自体や鼠径部(脚の付け根)に明確な痛みを感じるようになります。この段階になると、日常生活への支障も大きくなります。

影響⑦:変形性股関節症・骨粗鬆症・骨折のリスク増加

股関節の変位や癒着、筋肉の硬化による血行不良は、関節への栄養供給を妨げる可能性があります。これが長期間続くと、軟骨の変性(変形性股関節症)や骨密度の低下(骨粗鬆症)を助長する一因になりえます。骨がもろくなると、特に大腿骨頸部(股関節の付け根部分)が、転倒などのわずかな衝撃でも骨折しやすくなるリスクが高まります。大腿骨頸部骨折は高齢者の寝たきりの大きな原因の一つです。

影響⑧:股関節の可動域制限

股関節周囲の筋肉の硬化や、関節内部の癒着が進行すると、股関節の動きが悪くなり、可動域が著しく制限されます。脚を開く(外転)、あぐらをかく(外旋)、しゃがみ込む(屈曲)、靴下を履く、爪を切るなどの動作が困難になります。この可動域制限は、レントゲンでは分かりにくい股関節の問題を発見する重要な手がかりにもなります。

このように、股関節の異常は痛みだけでなく、全身の健康に深く関わっています。自覚症状がないからといって放置せず、定期的なチェックやケアを心がけることが、将来的な深刻な問題を予防するために重要です。

なぜ良くならない?「レントゲン異常なし」の罠と一般的な治療の限界

「病院でレントゲンを撮ったけど、骨には異常ないと言われた」「湿布や痛み止め、注射を続けているけど、根本的には良くならない」「整骨院でマッサージを受けても一時しのぎにしかならない」… このような声を逗子・葉山エリアの当院でもよく耳にします。

その理由は、一般的な保険診療や対症療法では、痛みの根本原因にアプローチできていない可能性があるからです。

  • レントゲンの限界:レントゲンは骨の異常(骨折、明らかな変形など)を発見するには有効ですが、痛みの大きな原因となりうる筋肉、筋膜、靭帯などの軟部組織の状態や、微妙な関節の変位(ズレ)は写し出すことができません。そのため、これらの組織に問題があっても「異常なし」と診断されがちです。股関節の変位は、寛骨と骨頭が同時に写るため、熟練した医師でも正確な判定が難しい場合があると言われています。
  • 対症療法の限界:痛み止め、湿布、注射、電気治療、温熱療法などは、一時的に痛みを緩和させる効果はあっても、痛みを引き起こしている根本原因(筋肉の硬さ、骨盤の歪み、身体の使い方の癖など)を解決するものではありません。そのため、効果が持続せず、痛みが繰り返されることが多いのです。
  • 部分的なアプローチの限界:痛む股関節周辺だけをマッサージしても、その原因が骨盤の歪みや姿勢の悪さにある場合、根本解決にはなりません。全身のバランスを見てアプローチする必要があります。

当院のような整体院では、自費診療の利点を活かし、時間をかけて全身の状態を詳細に評価します。レントゲンでは見えない筋肉や筋膜の状態、関節の動き、姿勢バランスなどを丁寧にチェックし、痛みの根本原因を特定した上で、それに対する的確なアプローチを行うことで、他では得られなかった改善を目指します。

人工関節手術という選択肢:その前に考えるべきこと

変形性股関節症が進行し、痛みが耐え難く、日常生活に著しい支障が出ている場合、人工股関節置換術は有効な治療選択肢の一つです。傷んだ関節を人工物に置き換えることで、劇的な痛みの改善が期待できます。しかし、素晴らしい技術である一方、手術は「窮余の一策」とも言え、安易に決断する前に以下の点を考慮することが重要です。

  • 可動域と活動の制限:人工関節は本来の関節とは異なり、動きに制限があります。深く曲げる動作(正座、深いしゃがみ込みなど)や、捻る動作が制限されることが多く、脱臼のリスクを避けるためにも注意が必要です。また、衝撃の強いスポーツや重労働は、人工関節の寿命を縮める可能性があるため、制限されることがあります。
  • 耐用年数と再手術のリスク:人工関節の素材は進化していますが、一般的に15年〜20年程度の耐用年数があるとされています。特に若年で手術を受けたり、活動量が多い場合は、摩耗や緩みにより、将来的に再置換手術が必要になる可能性があります。60歳で手術した場合、人生100年時代においては、複数回の再手術や、将来的な活動制限、車椅子生活などを覚悟しなければならない可能性も出てきます。
  • 手術に伴うリスク:感染症、血栓症(エコノミークラス症候群)、脱臼、神経損傷などの合併症のリスクがゼロではありません。
  • 身体との適合性:人工物は異物であるため、長期的に見て人体と完全に馴染むとは限らず、拒絶反応や緩みなどの問題が将来的に起こる可能性も否定できません。

手術は最終手段と捉え、まずは保存療法(薬物療法、運動療法、整体など)で改善の可能性があるかどうかを十分に検討することが望ましいでしょう。特に、痛みの原因が筋肉や姿勢の問題にもある場合、整体によるアプローチで痛みが軽減し、手術を回避・延期できるケースは少なくありません。痛みが軽いうち、変形が進行する前の早い段階で適切なケアを始めることが、手術を避けるための鍵となります。

Reformer逗子院の整体:股関節問題への根本的アプローチ

当院では、股関節の痛みや不調に対し、その場しのぎではない根本的な改善を目指し、以下の点を重視したアプローチを行います。

  • 徹底した原因分析:時間をかけたカウンセリングと、姿勢、歩行、関節可動域、筋肉の状態など多角的な検査により、痛みの真の原因(筋肉、関節変位、歪み、使い方など)を特定します。
  • 筋肉・筋膜への精密なアプローチ:痛みの引き金となっている硬い筋肉や癒着した筋膜に対し、トリガーポイント療法、筋膜リリースなどの手技を駆使し、的確に緩め、血流と柔軟性を改善します。
  • 関節アライメント調整:股関節の微妙な変位や、歪んだ骨盤、関連する腰椎・仙腸関節などに対し、効果的な手技を用いて関節の動きを正常化し、全身のバランスを整えます。
  • 再発予防のための身体作りと習慣改善:施術効果を持続させ、痛みが再発しない身体を作るために、正しい姿勢、歩き方、身体の使い方を指導します。また、ご自宅でできるセルフケア(ストレッチ、筋力トレーニング)を個別にお伝えし、生活習慣の見直しもサポートします。

「もう良くならない」と諦めてしまう前に、ぜひ一度、Reformer逗子院の専門的な整体ケアをご検討ください。

具体的な施術内容はこちら

当院では、股関節のお悩みに特化した「股関節集中ケア整体コース」をご用意しております。
詳しい施術内容、料金、流れについては、以下のページをご覧ください。

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逗子・葉山エリアで股関節の痛み、変形性股関節症、手術に関するお悩みなど、諦める前にぜひ一度ご相談ください。鎌倉市、横須賀市、横浜市金沢区など近隣にお住まいの方も、お気軽にお問い合わせください。

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