まず、自分の肉体の弱点を知ること

個体差というものは遺伝子の違いによって生じます。一卵性双生児以外は、兄弟でも必要な栄養の量は同じではありません。

よく、「お兄ちゃんのほうは学校の成績がいいのに、弟はなかなか成績が上がらない」と愚痴をこぼしているお母さんがいます。
同じものを食べさせて、同じように育てているのに、兄弟の成績が違いすぎるのが腑に落ちないのでしょう。
ですが、たとえ顔が似ていても兄弟の遺伝子には違いがあります。

人間の知能の高さはビタミンCと関係があるかということを考えると、もしかすると、この弟は兄よりたくさんのビタミンCを必要としているのかもしれません。
個体差があるから、同じ食事が兄にとっては十分で、弟にとっては不十分ということもありうるのです。

したがって、ほんとうに”体にいい食生活”を送ろうと思えば、まず自分の肉体的な弱点がどこにあるのかを知らなければなりません。
手っ取り早いのは、両親の体質を参考にすることです。
もちろん、兄弟でも異なるぐらいですから、両親と自分のあいだにも違いはあります。しかし、大まかな見当ぐらいはつくはずです。
たとえば親が目の病気になったら、自分も同じ弱点を持っているかもしれません。それがわかっていれば、あらかじめ必要なビタミンAやビタミンCを多く摂るように心掛けるといった対策も立てられるわけです。

また、同じ人間でも体調は日によって違います。
たとえば入学試験の当日のように、ふだんより緊張を強いられる日は、体が受けるストレスも大きいです。そういうときは、タンパク質や抗酸化物質をふだんより多く摂ったほうがよいです。

いずれにしても、自分の体のことは自分で知るほかはありません。
「栄養のバランスを」とか「一日30品目」といった、一見わかりやすい一般論に頼っているだけでは、健康状態を自主管理することはできないのです。

健康の自主管理は、決して簡単なことではありません。
どんな弱点にはどんな栄養素がどれだけ必要なのか、正確な知識を身につけることが肝心です。マスメディアに氾濫する情報は、そこまで面倒をみてはくれません。
「専門的なことは難しくてよくわからない」と敬遠せず、しっかり勉強する意欲を持ってもらいたいものです。

 

 


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