ガン予防とビタミンC

一般人の常識のなかで、ガンとビタミンとは、あまり密接に結びついていないようです。しかし、中国医学界でも、ビタミンCは着目しています。ロシアの病院では、ガン患者にビタミンCを与えています。ビタミンCは、ガンの治療薬としてよりも、ガンの予防薬として、十分に評価される必要があります。

ジメチルアミンと亜硝酸塩とが、胃のなかで一緒になると、結合してジメチルニトロソアミンという、かなり強力な発ガン物質になります。ビタミンCが、この結合を阻害することが知られています。中国医学界がビタミンCに着目するのは、ジメチルニトロソアミンとの関連のなかでのことであるようです。

わたしたちの食習慣では、牛、豚、ニワトリ、魚など、ジメチルアミンを含む食品がしばしば食卓にのぼります。一方、そこには発色剤として亜硝酸塩が添加される例もまれではありません。そして、葉菜類には天然の亜硝酸塩が含まれているのです。このような事態のなかでは、ジメチルニトロソアミンの合成が、おそらく毎日のように行われているでしょう。したがって、そこでビタミンCが十分にあるか、それとも欠乏しているかは、少なくともガンに関する限り、大きな問題であるはずです。

ビタミンCとガンとの関係において、ジメチルニトロソアミンの生成阻害は、あまり大きな問題ではありません。むしろ、結合組織の強化作用やインターフェロン合成の補酵素としての役割のほうを、大きく評価するべきでしょう。

ガンに対して生体の免疫機構がものをいうことは、すでに常識となっています。そして、ビタミンCは、この場面に颯爽と登場してくるのです。ロシアのガン病棟で、患者にビタミンCを投与するのは、ジメチルニトロソアミンの合成を阻害するためではなく、結合組織の強化や、インターフェロンの合成を促進するためでしょう。これらは、細胞分裂とは無関係ですから、ヘイフリックの限界の制約を受けるはずがありません。それは、親譲りの遺伝情報によって、単なる代謝として要求にこたえる性質のものです。

 

 


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