グリア細胞の栄養

グリア細胞には、オリゴデンドログリア・アストログリア・ミクログリアの三種があります。オリゴデンドログリアの役割は、突起を帆のようにひろげて、軸索に巻きつき、ミエリンをつくることにあります。その内部には、多くのミトコンドリアや粗面ミクロゾームが含まれています。粗面ミクロゾームは、RNAの暗号を解読してタンパク質を合成する器官です。したがってオリゴデンドログリアは、大量の脂質およびタンパク質を、栄養物質として要求するはずです。その脂質として、コレステロールや、多価不飽和脂肪酸が特筆されなければならないでしょう。

アストログリアは、多くの突起をもっていて、毛細血管からニューロンへの栄養物質の輸送路を形成しています。その突起には、毛細血管に巻きついたものもあり、ニューロンを取り巻いたものもあります。ニューロンをとりまく突起は、主としてシナプス部分をカバーして、隣のシナプスとのあいだを絶縁しています。

アストログリアは、このようにして、血液脳関門の一部を構成しています。また、アセチルコリンやノルアドレナリンを分解する酵素や、ノルアドレナリンの作用を伝達する酵素などを合成する能力を備えています。しかし、それの要求する栄養物質は、オリゴデンドログリアの要求するものと大差がないはずです。アストログリアには、ニューロンの放出したカリウムイオンを吸収する働きもあります。

ミクログリアは小さな細胞ですが、その実体は、マクロファージ(大食細胞)です。ニューロンに損傷があれば、これを消化吸収して修復の条件を整え、細菌やウイルスがくれば、これを攻撃して防衛の役割を果たすのです。ミクログリアは、ほかのグリア細胞よりも多くのビタミンCを要求するでしょう。それはまた、活性酸素を発生するので、その過剰による障害を起こすこともあるでしょう。

脳の組織の特徴は、他の器官と違って、結合組織をもたないことです。グリア細胞が、結合組織の役割を肩がわりする形になっています。

グリア細胞の栄養としてぜひとも血液から供給しなければならないものは、アラキドン酸・ガンマリノレン酸、およびある種のアミノ酸ということになるでしょう。

 


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