コレステロールは避けるべきか

1910年といえば随分古い話です。
ロシアでアニチコフという医学者がおかしないたずらをしました。
ウサギに卵のような動物性のエサをあげたのです。草食性のウサギはびっくりしたことでしょう。
アニチコフはそのウサギの血液をとって調べたらコレステロール値が高かった。ウサギがいつも食べているエサにはコレステロールなど絶対にありません。そこにコレステロールをたっぷり含む卵をあげたのですから、血中コレステロールが増えても不思議はありません。

動物の細胞は植物のそれと違って、コレステロールなしには膜がつくれません。
コレステロールは細胞膜の材料であると同時に、ステロイドホルモンの原料です。副腎皮質ホルモン、性ホルモン、ビタミンDなどの原料です。
必要量はかなり多いので、食物からとれるものでは不足です。それは半分までもいきません。肝臓はコレステロールをどんどんつくらなければならない。

すぐわかることですが、コレステロールをふくむ食物をとることは肝臓の仕事を助けることになります。
コレステロールをつくる代謝では活性酸素がでてきます。これは体に有害なものです。

血中コレステロールが高いと、気をつけろと医者は言います。コレステロール降下剤という副作用つきのクスリをくれたりします。これでは科学不在もいいところです。学問不在といってもよいでしょう。

ホメオスタシスということばがあります。生体恒常性というのが日本語です。
血中コレステロール値についていえば、それも恒常性を保つことになっています。
ということは、血中コレステロール値が低すぎればこれを肝臓でつくり、高すぎればそれを胆汁酸にかえて追い出すしくみがあるということです。
これはホメオスタシスのフィードバックです。

ここでの重要なポイントは、コレステロールを胆汁酸にかえる代謝には協同因子としてビタミンCがいるということです。
100年以上前のウサギの実験を真に受けて、卵に文句をつけるとはなにごとでしょう。
卵は最高のタンパク源であり、ビタミンもキサントフィルもオボフェリチンも含んでいます。
とにかく、常識のウソのひとつがこれです。卵は遠慮なく食べることです。これほど安くて価値のある食品は他にはありません。もちろん生卵はいけません。

 

 


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