ニキビはどうしてできるか

まず、ニキビという不快なものは、できる人もあり、できない人もあり、という点に注意する必要があるでしょう。
「ニキビは青春のシンボル」などといわれてきましたが、ニキビなしの青春も実際にはあるわけです。

ニキビと呼ばれる吹き出物の実体は脂肪です。
そして、その噴出孔は「皮脂腺」という名の小器官で、毛穴に開口しています。
皮脂腺に噴出した脂肪にふさがれたために、毛穴が不潔になり、細菌がそこに増殖するという経過がとられれば、立派なニキビということになります。

そこで、カギを握るのは皮脂腺の機能だとわかりますが、これは、男性ホルモンによって亢進し、女性ホルモンによって抑制されます。
皮脂腺の機能は、両性ホルモンのバランスによって、正常化されるということです。

16種の性ホルモンは副腎皮質から分泌されますが、女性の場合ならば、卵巣がこれに参加しています。
思春期になって肉体が成熟すれば、副腎の機能はさかんになりますが、卵巣の発育がこれに伴わないと、女性ホルモン不足のために両性ホルモンのバランスが崩れ、皮脂腺の機能が亢進することになります。
そこで医師が対処する場合、副腎皮質ホルモンを注射したり、抗脂漏剤クリームをくれたりします。