ビタミンB2の不足でどうなるか

ビタミンB2は「成長ビタミン」の一つとされています。ビタミンB2は、ビタミンAとともに、「成長ホルモン」の合成を触媒するのでしょう。成長ホルモンは、こどもだけに必要な物質のようにみえますが、成人においては、損傷の修復に役立つといわれています。

口角炎といって、唇のかどの割れる病気があります。これはカビの寄生によるものであって、ビタミンB2の不足からきます。このビタミンは、脂肪酸の燃焼を触媒するので、それが不足すると、小鼻の脇がただれて油が滲み出します。人並みはずれて日光をまぶしく感じる人は、ビタミンB2の不足を疑われてよいです。白目の赤くなる結膜炎も、そうです。肝臓の薬物代謝に、ビタミンB2は重要な役割をもちます。

ビタミンB2不足だと、タール色素などの着色料の解毒ができなくなって、その害をまともに受けることになります。タール色素、すなわちアニリン色素が口から入って小腸までいくと、ビタミンB2があればそこで酸化されます。その酸化した形のものが肝臓にたどり着けば、そこで水溶性のものとなり、尿に排出されます。ビタミンB2がなければ、この薬物代謝が期待できないわけです。

ビタミンB2の抗酸化作用も見逃せません。