ビタミンB6の不足でどうなるか

生命は、全ての生物にいえることですが、タンパク質に宿っています。

したがって、タンパク質を含む食品は重要な意味を持っています。

例えば、大豆を食べるのは、大豆タンパクを材料にして体タンパクをつくるため、といってよいです。

タンパク質分子は、アミノ酸の鎖をつないだものです。大豆タンパクは、人間の消化管の中でばらばらのアミノ酸にまで分解し、それが血液に運ばれて、肝臓や血管壁など、いろいろな組織にたどりつき、再びつながって鎖をつくります。この鎖がすなわち「体タンパク」です。この作業の中で、アミノ酸の種類を変える必要がでてきます。アミノ酸の種類は20もあるからです。この、「アミノ酸転移反応」にビタミンB6が登場します。これがないと、体タンパクの材料となるアミノ酸の調達がスムーズにいかなくなります。

ビタミンB6の役割はこれだけではありません。ビタミンB6が不足すると、湿疹、口角炎、便秘、感染などが起きやすくなります。引っかいたあとが、ミミズ腫れになる皮膚症状を「浮腫性湿疹」といいます。浮腫性湿疹が起きるのは、ビタミンB6が不足のときです。