ビタミンCが不足すると疲れやすい

ビタミンCという物質が壊血病との関わりにおいて発見され、この事実の重みがあまりにも大きいところから、ビタミンCが不足すれば壊血病になるのだから、壊血病になりさえしなければ、ビタミンCは十分、という図式が定着したかのようです。

これが誤解であることは、風邪とビタミンCとの関係で、すでに明らかになっています。
壊血病でないからといって、ビタミンCが不足でないという保証は、どこにもありません。
すべての病気に、軽症と重症とがあり、急性と慢性とがありますが、壊血病でもそうです。いきなり歯茎が出血、というのが決まりではないのです。

ビタミンCの必要量は、大量摂取がない限り、それの不足は普遍的に見られるはずです。
そうだとすれば、大部分の人は慢性壊血病にかかっている恐れがあります。
これは結局、ビタミンCが補酵素として働く代謝が必ずしも最高のレベルで行われていない状態に対応しています。

壊血病も、軽症の場合には、特に自覚はなく、体調がすぐれない、疲れやすいぐらいのところです。
筋肉細胞内にあるエネルギー発生装置「ミトコンドリア」には、エネルギー源となる脂肪酸を搬入しなければなりませんが、これのキャリアになる「カルニチン」はビタミンCなしにはつくれません。
そこで壊血病が起こるほどまでにビタミンCが欠乏状態にあったら筋肉はエネルギー源を絶たれるので、疲れやすくなるのです。
風邪をひきやすい人は、慢性壊血病といってよいです。
その意味では、これを壊血病などといわず、ビタミンC欠乏症とするほうが適切でしょう。

古典的な常識では、ビタミンCのような水溶性のビタミンは、多く摂取すれば、たちまち尿に排出されるという話になっています。
これでは、血中ビタミンC濃度を高めることなど思いもよらず、低ビタミンC血症という概念も意外でしょう。
しかし現実には、ビタミンCは大量に摂取されれば、その濃度は全身の器官にわたって上昇するのです。
またビタミンCを除去した食事を続けても、半年たたなければ壊血病の発症はみられないのです。

ストレスがあれば、それに対抗するために分泌される副腎皮質ホルモンの生成の代謝がビタミンCを要求するので、ビタミンCの大量消費が起き、その濃度は下がり、慢性壊血病は亢進します。

急性壊血病、すなわち急性低ビタミンC血症は、まず顔色にあらわれ、土気色に変色します。そして、スタミナが失われ、息切れがします。関節や手足に疼痛が発生します。走るような痛みが脚に起こることもあります。やがて、歯茎が痛くなって、ちょっとのことで出血します。皮膚に出血のための小さな紅斑ができます。

紅斑がどこよりもできやすいのは脚の皮膚の毛嚢の部分です。まぶたが紫色に腫れ、鼻血や血尿の出ることもあります。症状が進行すると、顔色は黒ずんで、ますますスタミナが失われ、動悸や息切れが亢進します。歯茎の出血も激しく、歯はぐらついてきます。顎骨の壊死がはじまり、口臭が強くなり、全身に紅斑があらわれます。

結局、病気が高じて死に至るわけですが、こんな症例は今では見られません。
しかし、壊血病の原因がわからなかった時代には、これは珍しいケースではありませんでした。
壊血病とは、血管壁が構造不全のために弱くなって破れる病気です。
したがって、出血が異常に多発します。

 


逗子.葉山.鎌倉.横須賀.藤沢.横浜地域で整体&マシンピラティスなら
整体院&ピラティススタジオ【Reformer逗子院】
神奈川県逗子市逗子3-2-24 矢部ビル2階
☎︎
050-5884-7793