ベジタリアンと不整脈

食生活の内容は各々の自由ですから、ベジタリアンも結構です。

純粋なベジタリアンがいたとすると、その人はコレステロールを摂取することがありません。ところがこの物質は細胞膜の成分です。絶対に必要なものです。

したがって、ベジタリアンの肝臓は、雑食者より多くのコレステロールを合成しなければならなくなります。動物性食品を毛嫌いしない人ならば、コレステロールを食品から得ることによって肝臓の負担を軽減することができるのに、です。

実を言うと、コレステロールの役目は細胞膜の形成だけにあるのではありません。このものはステロイドホルモンの材料にもなります。ステロイドとはコレステロール類を指す言葉です。

ステロイドホルモンの例は、副腎皮質ホルモン・性ホルモン・ビタミンDなどです。ベジタリアンの体内では、ステロイドホルモンが不足がちになる恐れがあるでしょう。コレステロール需要のレベルは高い。卵や肉をたっぷり食べても、コレステロールの摂取量は必要量の半分にもならないのです。

コレステロールの自家生産には、メリットもあります。このとき副産物として「ユビキノン」が出てくるからです。これは脂溶性ビタミンの一種でコエンザイムQとも呼ばれ、不整脈の薬として薬剤化されています。現在これは人工的に合成されていますが、もとはタバコの葉から抽出されていたものです。

ユビキノンが不整脈に効くわけはこうです。心臓は絶えず拍動を繰り返していますが、それに必要なエネルギーは相当なものです。もしエネルギーが不足していると、心臓は拍出力が不足するから、あわてて小刻みに収縮せざるをえません。そこでバタバタと動いては少し休んだりします。これがつまり不整脈といわれるものです。

心臓でも脳でも腎臓でも手足でも、どこが働くにもエネルギーがなくてはなりません。そのエネルギー発生機構は全ての細胞に備わっています。その名を「ミトコンドリア」といいます。これはソーセージ型のもので、細胞一つあたり平均千個はあるといわれます。

ミトコンドリアはエネルギー源を酸素と一緒に取り込んでエネルギーをつくりだします。これは化学反応のシリーズの形になりますが、それをエネルギー代謝と呼ぶことになっています。このエネルギー代謝の第一段階をにぎっている物質がユビキノンなのです。ユビキノンがなくては話は始まらない、ということになります。


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