ヨード卵の効果

ヨード卵という意味ありげな卵が、スーパーに並んでいます。
常識の中に、ヨードというミネラルが必須のものとして位置付けられている人たちの目に、「ヨード卵」という文字は、気を引かないはずはないでしょう。

海外の旅客機の機内食についた食塩のパックには、ヨード添加、と書いてあるものが多いそうです。
多分、それを使っている人たちは、当たり前の心遣いとして、ヨード添加を納得しているのでしょう。

戦前、食塩にはヨードが含まれていました。
海水から塩をつくるとき、水にとけているヨードが、自然に食塩に入り込んでいたわけです。
ですから、特にヨード、ヨードと騒がなくても、塩を摂るたびにヨードが摂れていたのでした。

戦後、技術の進歩とともに、食塩は「精製塩」になりました。「イオン塩」という名前もついています。
これは、イオン交換樹脂の利用によって、純粋の塩化ナトリウムをらくに抽出することができるようになったおかげでした。

それはそれで結構なのでしょうが、私たちが栄養を考える場合、一つの問題とならざるを得ません。
海藻を食べることの意味は、戦後の方が大きくなったのです。
いわゆるシーフードが世間に広まった背景には、こういうことがある、と思います。

それなら、ニワトリに海藻を与えて、ヨードを含む卵を産ませてやろう、とどこかの知恵者が思いつきました。
ヨード卵のヨードは、レシチンという名の脂質と結合しているので、海藻のヨードより、はるかに吸収が良いはずです。
その形のヨードは、薬剤としても売られているのですが、これは要指示薬ですから、医師の処方がないと買えません。
その要指示薬がスーパーで手に入るのですから、おかしなものです。

ついでに、ヨード卵の効果についての耳寄りなデータを記しておきましょう。パーセンテージは、よくなった人の割合です。

風邪をよくひく人→79.6%
喘息の人→76.6%
皮膚に問題のある人→73.2%
コレステロールの多い人→84.9%
高血圧の人→84.8%
貧血の人→81.9%
胃腸の弱い人→83.3%

この数字はびっくりですが、効果のすべてがヨードによると解釈してはいけません。卵本来のもつ栄養素の方に重点を置くべきだと思います。なにしろ卵は、最高のタンパク質であり、また、ベータカロテン、レシチンなどの栄養物質を大量にもっているのですから。

ついでに、ヨードについての基礎知識は下記です。

ヨードは、甲状腺ホルモンの、チロキシン、トリヨードチロニンの原料として、必須のミネラルです。
ヨードが不足すると、甲状腺機能低下となって、バセドウ病につながります。
喘息の背景にヨード不足のあることも、心に留めておきましょう。

甲状腺腫とヨードとの間の相関関係が発見されるまで、ヨーロッパの山岳地帯やアメリカの内陸部に、これが風土病のように広がっていたものでした。

甲状腺は中庸器官だという見方があります。
精製塩が一部の日本人の頭を中庸からはずす原因になっていなければ幸いです。
ハム、ソーセージの類に添加される発色剤の亜硝酸ナトリウムに、甲状腺機能を障害する作用ありとされていることを考慮すると、ヨードの確保はますます大切なような気がします。

 


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