医学会の排他主義

医療の世界の特徴のひとつと思いますが、じつにおびただしい数の医学会が存在します。

内科、外科、耳鼻科、眼科といった診療科目ごとに学会があり、学会の分科会や研究会ともなると、数百の数になるのはまちがいありません。

その会のひとつひとつに会長がいて、複数の副会長がいます。そして委員長や理事などの肩書を加えると、ベテラン医師のほとんどが何かしらの肩書をもっています。

それが彼ら医師のステータスであり、一度得た肩書は私たちが考えている以上に大事にしています。

それぞれの医学会は独立しており、たとえば、産科学会ならお産にかんする自主基準をきめたり、小児学会は小児医療にかんして独自の取り組みを行うという具合です。

また、学術団体を標榜する医学会も、一皮むけば利害が渦まいています。

それだけ独自色の強い集まりといえるのですが、医学の独自性を堅持する姿勢は、立派を通り越していて、一度決めたものはなかなか変更されません。しかも開催が年に1〜2回程度で、専門医同士の”身内”の会合であり、とても新しい分野の学説をとり入れようという雰囲気ではありません。学会のボスに逆らって新しい概念をとり入れようとするならば、寄ってたかって、”袋だたき”にあうことだって考えられます。

医療に栄養をとり入れようとする場合は、医師が個人的にとりくまなければなりません。

栄養士側はどうでしょう。病院勤務の栄養士の場合、チーム医療の一員として、栄養の観点から患者のケアに取り組むケースもあります。
しかし、こうしたケースはまれで、たいていの場合、カロリー計算をしながら、調理場で病院食の調理にあたっているケースが、ほとんどです。

また、医師と栄養士の資格は、同じ国家資格でありながら、医療界では”格”の違いが決定的で、医師のほうから栄養士に接近していかないかぎり、両者の協力関係はむずかしいのです。


整体院&ピラティススタジオ【Reformer逗子院】
神奈川県逗子市逗子3-2-24 矢部ビル2階
☎︎
050-5884-7793