栄養素は食事で十分か

「栄養は食事から摂取すること。サプリメントに頼ってはいけません。」
そのように提言をされる栄養士や医師がおられます。
食事から十分にビタミンを摂取しようとすることの問題点を挙げるならば、下記になります。

・農薬や除草剤の使用により、現在の野菜類は昔よりも栄養分が減っている。もちろん農薬や除草剤自体の悪影響も懸念される。

・忙しい現代人にとって、毎食自炊するのは難しい。

・十分なビタミンは食物からは摂取不可能。例えばビタミンEの冠状動脈疾患予防効果は1日に200IU以上の摂取が必要だが、食事から摂取できるのはせいぜい10IU程度である。免疫力向上のためにビタミンCを1g摂ろうとしたら、レモンを1kg食べなければならない。

厚生労働省もこのあたりはわかっているとみえて、実は「妊婦は葉酸(ビタミンB群のひとつ)のサプリメントを摂取することを勧める」としています。
国の立場としては、ビタミンは食事から十分に摂取可能だとしたいところでしょう。しかし胎児の障害を防ぐため、妊婦が必要とする葉酸摂取量は、普通に食事で摂れる量を明らかに超えてしまっているのです。

また、詳細は割愛しますが、野菜というのは食べられてしまわないように、もともと自分の中に「毒物」を仕掛けていることが多いのです。「アク」があるのも、そのためです。無理に食べる必要はない、と申し上げておきます。

完全な食事プログラムを栄養士に毎日作ってもらう。三食とも自炊することにして、好き嫌いを言わずに食べる。値段の高さには目をつぶって、ビタミンたっぷりの有機野菜を買い求める…。
こういった条件をすべて満たすことができるのなら、もしかしたらビタミンの不足は起こらないかもしれません。

しかし、これは現実的ではないでしょう。またトレーニングをする人は普通よりはるかに多くの栄養を必要とするのに、普通の人でさえ、ビタミンが不足していることのほうが多いのですから。