科学的に筋肉をつける

スポーツの科学は何か。
それはもっぱら栄養の問題です。栄養とは「からだを活動させる条件」に他なりません。

ここで問題にする栄養素はタンパク質です。したがってここではタンパク質中心の理論を展開することになりますが、スポーツにとって重要な栄養素はもう一つあります。それは、ビタミンEです。今日、ビタミンEを知らずしてスポーツを語るのは、とんでもない時代遅れでしょう。

スポーツの主役は筋肉です。この筋肉が、瞬間的に発生する力を「瞬発力」といいます。多くのスポーツにおいて、瞬発力の大きいことは有利です。幅跳びでは脚の筋肉の瞬発力が、野球の投手では腕の筋肉の瞬発力が、決定的な意味を持つでしょう。

瞬発力の大小は、一つには筋力の問題であり、一つには筋肉に発生するエネルギーの問題です。前者にはタンパク質が関わり、後者にはビタミンEが関わります。

生体が必要とするエネルギーは、一応はすべてATP(アデノシン三リン酸)から得られます。したがって、ATPを何からつくるかが問題になります。瞬間的に筋肉が収縮する時、ATPの原料はクレアチンリン酸です。そして、この物質を筋肉中に保持する役割を、ビタミンEが負っています。ビタミンEが十分に存在しない筋肉はクレアチンリン酸に逃げられます。このものは尿の中に捨てられてしまうのです。

クレアチンリン酸がATPをつくる代謝に酸素は必要がありません。ところが、連続的に筋肉を活動させるときのATPは主として脂肪酸の酸化によってつくられます。したがって、スポーツのような過激な運動では、大量の酸素が要求されます。ところが、ビタミンEが十分に存在しない場合、あるいはそれが他の用途に向けられた場合、呼吸によって取り入れた酸素の43%は、ATP合成に利用されないのです。これを100%まであげることができれば、筋肉への酸素の供給は二倍近くに増加します。これが、ビタミンEのもう一つの効果です。スポーツは、発達した筋肉に十分なビタミンEが与えられたとき、はじめてかっこうがつく、と現代科学は主張します。

では、筋肉の発達とは何でしょうか。筋肉の構成を見ると、それは膜に繊維が包まれた形になっています。この筋繊維が太くなったとき、筋肉は発達したといわれます。筋繊維は10本前後の筋原繊維の束であって、またその筋原繊維のなかに「フィラメント」とよばれるタンパク繊維が並んでいます。フィラメントの数が増えれば筋原繊維も太くなり、筋繊維も太くなります。スポーツ愛好家およびアスリートは、フィラメントの数を増やす努力が必要です。そのことはただちに、高タンパク食につながります。

 

 


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