筋ジストロフィーを自分でなおす

骨格筋にとってビタミンE(d-αトコフェロール)がいかに大切かということは、動物にビタミンE(d-αトコフェロール)欠乏食を与えてみればわかります。ウサギの場合、「筋ジストロフィー」を起こして、3週間以内に死んでしまいます。ジストロフィーとは、栄養障害のことです。

ビタミンE(d-αトコフェロール)は、私たち人間の場合にも、筋ジストロフィーを防いでくれています。この病気にかかった人は、治療のためにビタミンE(d-αトコフェロール)が与えられます。

ニワトリでもウサギでも、ビタミンE(d-αトコフェロール)欠乏食を与えられると、まず、歩けなくなります。このとき、筋肉の分解物が尿に現れます。

筋肉のタンパク質はレシチンに守られています。ビタミンE(d-αトコフェロール)のような抗酸化物質がそこにないと、ミクロゾーム膜その他にあるレシチンが自動酸化を起こします。そこに発生した脂肪酸ラジカルがリゾゾームを攻撃し、そこから出てきたタンパク分解酵素が筋肉を分解するのが筋ジストロフィーの発生メカニズムだと考えられています。リゾゾーム酵素の活性のためには、そこの環境は乳酸によって酸性化していることが必要条件になります。

リゾゾームの最も多い器官は肝臓および脾臓であって、筋肉はこれのとくに少ない器官とされています。ところが筋肉に、きわめて高い濃度のリゾゾーム酵素が発見される場合があります。それは、筋萎縮を起こしたウサギでの所見です。そしてこの筋萎縮症は、ビタミンE(d-αトコフェロール)欠乏食を与えて、人工的に起こしたものでした。

その系統の動物実験は、多くの人が試みて、それ相応の成果を見ています。ビタミンE(d-αトコフェロール)欠乏食を与えられたラット、ウサギ、ヒツジでは、いずれも心臓障害が観察されています。心臓は筋肉で作られた器官ですが、その筋肉は、萎縮、変性ないし壊死を起こしていました。子牛の場合には、しばしば突如として心臓死をおこすといいます。 

これらの実験動物のデータは、ビタミンE(d-αトコフェロール)欠乏による筋萎縮が人体にもありうることを示唆しています。それは難病の一つである筋ジストロフィー患者に一筋の光明を与えるでしょう。この病気の原因として、タンパク質およびビタミンE1の欠乏が想定されます。

 

 


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