結石とビタミンC

腎臓障害の一つとして、腎臓結石がありますが、一般に結石は腎臓だけにできるものではなく、尿路にも、膀胱にも、胆嚢にもできます。

そして、やや常識化した情報として、ビタミンCの摂取は、腎臓結石や膀胱結石の原因となる、という話があります。これについての実験的研究は少なくありません。

結石のおよそ三分の一はシュウ酸カルシウムの石です。ビタミンCの一部が体内でシュウ酸に変化することから、ビタミンC結石原因説は生まれました。シュウ酸塩は尿中に排出されるので、尿の検査によって、ビタミンCからシュウ酸への変化の量的関係がわかります。

51名の男性にビタミンCを与えて、その尿を調べた海外の報告があります。

一日量4グラムまでは、シュウ酸塩の排出量に変化がなく、10〜64mgでした。一日量を8グラムにすると45mg増え、9グラムにすると68mgだけ増えました。

ビタミンC投与以前の個体差が54mgもあるという事実と、これとを照合すると面白いです。

要するに、尿中シュウ酸塩の量を決める因子は、ビタミンCだけではないということです。

この種の研究は、日本でも多いです。

結石の発生率についての各国のデータを集め、尿路結石や胆石などの形成がビタミンCの欠乏からくる、とした報告があります。

この実験によれば、尿中ビタミンC濃度が高くなると、尿路結石などは即座に消えます。0.5〜2グラムのビタミンCを服用すれば、数時間のうちに、この現象が起きるといいます。

結石は、世界中どこにでもみられますが、とくに患者が集中的に発生する「結石地帯」があります。この地帯の住民は、ビタミンCの少ない食生活をしている、と考えられています。

結石を予防する方法としては、ビタミンCの摂取ももちろん、十分な水を飲むことによって尿中塩類の濃度を下げ、さらにビタミンAの摂取につとめるのがよいでしょう。

日本でいえば、結石の発生率は夏に多いですが、これは水分の摂取が不足するためです。

ビタミンAは粘膜などの組織や機能を正常に保つために必要なものであって、これの欠乏による小さな傷が、結石の形成に密接に関係しています。


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