緑内障の予防に有効か

目の成人病といえるものに≪緑内障≫があります。これは、視野に緑色のかさがかかることを特徴とする病気で、40歳以上の人の2%に、65歳以上の人の8~10%にみられるといいます。

眼球の構造を調べると、≪水晶体≫という名のレンズの前方、角膜の後方に、三日月型のスペースがあります。これを≪前房≫といいます。前房は前房水で満たされていますが、この液体は水晶体から分泌され、そのまわりにある小孔から外に抜けます。前房水は灌流しているわけです。もし、前房水がスムーズに排出されないと、その圧力が高まります。すると、網膜に分布する神経細胞が、高い圧力に負けて破壊されます。これが視野の周辺から始まるために、≪視野狭窄≫が起こります。これが、緑内障の病理です。このことからただちに、眼圧を正常に保つことが、緑内障にならないための条件であることがわかります。また、高い眼圧を下げることができれば、緑内障のなおることもわかります。

眼圧とビタミンCとの関係を研究した人に、スウェーデンのリンネルがいます。彼は、正常の目の持ち主の眼圧を調べながら、一日に二回、ビタミンCを0.5グラム服用させ、その眼圧が大幅に下がることを突き止めました。彼はまた、その後に、緑内障の患者に、ビタミンCを一日ニグラムずつ服用させて、眼圧の大幅な低下をみることができました。なおまた、70グラムのビタミンCを静注して、眼圧が急激に下がることを観察しています。

これらの事実を総合すると、眼圧の異常上昇、すなわち緑内障の発症がビタミンCの欠乏と深く関わっていることがわかります。緑内障の治療がビタミンCによって可能だとはいえないにしても、その予防はビタミンCによって可能なのではないでしょうか。ビタミンCの眼圧を下げる作用についての学説はないようです。この現象を最も単純に説明するのには、ビタミンCに、前房水の粘度を低下させる作用があるとの仮定をしてみたくなります。前房水のビタミンC濃度は血中濃度の25倍にもなっています。

もしその仮定が正しければ、ビタミンCの大量静注によって、たちまち眼圧の下がる現象も、簡単に理解できるでしょう。このときビタミンCは、抗酸化作用を発揮して酸化物による粘度の上昇を防ぎ、前房水の灌流を促進すると考えられます。

 

 


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