血圧降下剤と脳梗塞(脳血栓)

高血圧に対する医師の対応は、減塩の指示だけではありません。血圧の数値が標準を上回れば、患者には血圧降下剤が与えられます。こちらのほうは、はたして適切な治療といえるのでしょうか。
結論を言ってしまえば、答えはノーだと思います。

薬といえば、心配なのは副作用です。仮にその薬に症状を和らげる効果があったとしても、それによって別の病気が引き起こされたのでは意味がありません。薬の危険性を甘く見ているから、過去には薬害エイズのような悲劇が起こったのです。

ひとくちに血圧降下剤といっても、いくつか種類があります。その中で、第一選択薬として日本で多く使用されているのは利尿剤です。血圧が高くなるのは、血管を通る血液の量が多過ぎるためです。手っ取り早く血圧を下げるには、体内の水分を外に出して血液量を減らせばいい。だから利尿剤によって尿(=水分)の排泄量を増やしてやろうという、なんとも姑息な手段が用いられます。

たしかに、尿をたくさん出せば血液中の水分は減ります。
ただし当然のことながら、血液は水分だけで成り立っているわけではありません。その中には、さまざまな物質が含まれています。
しかし、利尿剤によって減るのは水分だけです。煮詰まった味噌汁みたいなもので、全体量は減っているものの、血液の質は変わってしまいます。濃度が高くなっている分、利尿剤を服用する前よりも血液の粘り気が増していくのです。

血液は、粘度が高いほど血栓を起こしやすい。利尿剤の副作用として脳梗塞(脳血栓)を起こすケースが多いのは、そのためです。
脳梗塞(脳血栓)で倒れるぐらいなら、誰だって血圧が高いほうがまだマシだと思うに違いありません。
「木を見て森を見ず」という言葉がありますが、安易に利尿剤を与える医師は、高血圧だけを見て患者の体全体を見ていないのです。

 


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