鉄の重要性

人体に参加するミネラルは20種ほどありますが、その中でも鉄はかなり重要な位置を占めています。鉄が立役者となるのは、赤血球における酸素運搬と、ATPをつくる反応でしょう。赤血球を赤く染める色素ヘモグロビンは、鉄を含むタンパク質です。ATPをつくるクレプスサイクルにおいて、鉄は、ビタミンB1・B2・ナイアシンと共に補酵素として働きます。

生体内で酸素とゆるく結合してこれを運搬する物質には、ヘモグロビンのほかミオグロビン・チトクロームがあります。ミオグロビンは筋肉内にあってヘモグロビンの働きをします。チトクロームは細胞内にあって、酸素の運搬を受け持っています。肝臓・骨髄・脾臓には、鉄がタンパク質の形で蓄えられます。ヘモグロビンの合成のために鉄が入り用になったとき、鉄が腸壁から供給されなければ、鉄タンパクがその要求にこたえるわけです。

わたしたちが鉄を含む食物を腸に入れるとき、吸収される鉄の量は10%に過ぎません。腸内にビタミンCがあれば、鉄を吸収しやすい形に還元してくれます。

鉄は出血によっても、汗によっても失われます。また皮膚・毛・爪などに含まれて失われます。感染症にかかれば鉄が失われるのは、汗の形としてでしょう。

鉄が欠乏すれば貧血に見舞われます。その症状としては、立ちくらみ・頭痛・動悸・息切れ・肩こり・冷え・不眠・疲労などがあります。貧血は全身的な酸素欠乏状態を意味しますから、上記のような表面に現れる現象のほかに、薬物代謝の低下など、目に見えない弱点を生じることになりますから、環境汚染時代に特に憂慮すべき事態というべきでしょう。

貧血は妊娠の末期にしばしば見られます。その原因は、胃酸の分泌が減って、鉄をとかすことができず、したがって吸収することもできないことにあります。胎児には、生後2~3ヶ月をまかなうに足りる鉄を与えなければならないので、妊婦は大量の鉄を要求されるのに、それに応えられなければ、貧血が避けられないことは、ちょっと考えればわかるでしょう。妊娠時の貧血が発達障害児に繋がりやすいことは、案外気づかれていないようです。

鉄を含む食品としては、牛肉・豚肉・卵・キャベツ・ホウレンソウなどがありますが、その吸収は鉄さびほどよくはありません。特に妊婦の場合、1日15~20mgの鉄を摂取する必要があって、それがかつては包丁から自然に出るさびでまかなわれましたが、ステンレス製のものが使われるようになると、この補給の道が閉ざされました。若い女性の80%を貧血に陥れている大きい原因は、おそらくステンレスの包丁にあるでしょう。

最近では下記のような商品もあるようですので、利用するのも一つの手になるかもしれません。
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