骨折や圧迫骨折をしやすいのはなぜか

骨の丈夫さが、コラーゲンとカルシウム塩との両者によることの認識が、骨の健康管理の要点です。

子供の骨はコラーゲンに富んで腰が強いですが、25~30歳を過ぎる頃からコラーゲンの比率が減り始めます。そこで骨はもろくなる。結局骨はカルシウムが不足することによっても弱くなりますが、タンパク質が不足することによっても弱くなるのです。

校庭で遊んでいるうちに骨折する学童があります。その原因は三つあって、一つは低タンパク食、一つは低カルシウム食、一つはリン酸飲料です。カロリーの大きな部分を、ジュースなどの糖質から取る羽目になれば、おのずから低タンパク食に陥らざるを得ないのです。そのジュースがリン酸飲料であれば、リン酸がカルシウム喪失の原因となります。

尻もちをついただけで圧迫骨折を起こしてしまう高齢者も増えています。高齢者の方でリン酸飲料の常飲はあまりないとは思いますが、大抵の原因は、タンパク質と糖質との比率が逆になってしまっているからでしょう。

コラーゲンはタンパク質であるには違いありませんが、ゼラチンを食べればそれでOK、ということはあり得ません。DNAの指令に基づいて合成されるわけですが、この代謝には、ビタミンCが補酵素として要求されます。したがって、仮にタンパク質の不足がなくても、ビタミンCの不足があっては、丈夫な骨の持ち主にはなれない、ということです。

血液のペーハー値はある値に保たれなければなりません。それが低下すれば、カルシウムイオンの追加でホメオスタシス(恒常性)を回復させることになります。ペーハー値が低下した時、異変は上皮小体に受けとめられます。それは副甲状腺とも呼ばれる内分泌器官です。これが分泌する上皮小体のホルモンは、血液に運ばれて長骨の骨端にたどり着き、そこからカルシウムイオンを遊離させます。かくして、体液のペーハー値は元に戻るのです。

カルシウムの摂取があれば、骨が失ったカルシウムは即座に補われるでしょうが、それができなければ、骨のカルシウムはそれだけ減ります。したがって骨の強度は低下し、骨折の機会は増えざるを得ません。そこで、コーラ類のようなリン酸飲料の常飲を、骨折事件の多発に結びつけたくなるのです。


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