ABS・LASの毒性

WHO(国連の世界保健機構)は、数十年前から、ABSの発ガン性を疑う警告を発してきました。この種の物質は、酵素タンパクのオリゴマー形成を妨害することが十分に想像されるので、酵素作用を阻害することはあるでしょう。また、その界面活性作用によって、赤血球からヘモグロビンを溶出させ、あるいは皮膚の細胞に浸透してそのリゾゾーム酵素を放出させ、湿疹を起こさせることもあるでしょう。ですが、それ以外に発ガン性が疑われているのです。そのABS、LASは、皮膚をとおし、あるいは食品にしみこんだものが消化管に入って、体内に吸収されます。経口的に体内にとりいれられる量は、一日にミリグラム単位にのぼります。

LASの毒性について厚労省から委託を受けていた合同研究班の報告によれば、ラットの皮膚から入ったLASが、胎児を奇形にすることはない。催奇性論争は、これでピリオドを打たれた、と報道されました。

LASの催奇性を警告したのは、三重大学でした。そこではラットについて、口蓋破裂や椎骨の棘突起欠損などの奇形を確認しているのです。ABS、LASに発ガン性がない、と考えるのは早計でしょう。ですがしかし、このABS系洗剤の使用量は莫大であって、以前の脂肪酸系洗剤に復帰することは不可能に近いです。脂肪酸は食料としての重要な役割を負っているからです。その意味で、洗剤の問題は深刻です。洗剤は厳選し、野菜を洗剤で洗うことを控えるにこしたことはありません。

 


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