ミエリンの栄養

脳内のミエリンは、すべてオリゴデンドログリアのつくったものです。そして、その主な材料は、脂質とタンパク質です。ミエリンに損傷ができたとき、その修復にはビタミンB12が必要とされます。そのことは、これの形成に、あるいはオリゴデンドログリアの機能に、ビタミンB12が役割をもつことを示しています。

アフリカの原住民の知能の低さは、その食生活のなかでビタミンB12が不足していることによるといわれます。また、痴呆(認知)症の人の血中ビタミンB12の濃度は、正常値の三分の一程度しかないといわれます。ビタミンB12は、神経伝達物質の合成にも関係していますが、ミエリンにも関係しています。おそらく、ミエリンのリン脂質の合成の鍵をにぎっているからでしょう。リン脂質は、ミエリンに必要であるばかりでなく、ニューロンの細胞膜の構成成分でもあるのですから、ビタミンB12の不足が、脳の働きにとって、重大なマイナスとなるのは当然です。

末梢神経の軸索にはシュワン細胞がまきついていますが、もちろんこれもビタミンB12を要求します。手足の知覚異常・歩行失調・手足のしびれ感・膝蓋腱反射の減弱などがビタミンB12の投与によって改善されるのは、シュワン鞘の修復によるとして説明することができるでしょう。

ビタミンB12の給源としては、すじこ・たらこ・うになどの魚卵を筆頭として、卵黄・牛乳・貝類などがあげられます。

 


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