痛みの主な7つの原因

当院では、整体施術前のカウンセリングによって、痛みや不調の原因を推測していきます。

質問票の内容を拝見し、問診をしてお悩みの原因を探していくのですが、主に以下の7つの項目に着目します。

痛み・不調の7つの原因

①明らかな外傷歴があったり、急に生活習慣や仕事内容が変わった後に発症している

ケガの直後から痛みが発生している場合はご本人の記憶も確かですが、「転びそうで転ばなかったが力が入った」「ぶつかったがそのときは痛くなかった」といったご本人からすれば外傷と呼べない出来事の場合、忘れていたり、覚えていても話さないことがあります。また、過去に重度の捻挫や骨折を経験し、組織の短縮・瘢痕が残っていたとしても、ご本人がその状態に慣れているために話さないこともあります。

仕事や住居が変わったときも要注意です。からだの使い方が変わったり、急に労働量・時間が増えたりする場合に筋肉の障害が生じることがあります。

②仕事・趣味・生活習慣で一定の動作を繰り返し行うことが多い

決まりきった毎日を送っていれば、身体に問題が生じることはないと考えている方は多いようです。

しかし長時間単一の作業を行うことは、身体のどの部分にとっても厳しいことであり、疲労の蓄積から問題が生じやすい。作業環境から不自然な姿勢をとることが多かったり、本人の癖で疲れやすい姿勢で作業したりするケースでも筋肉の障害を生じやすいです。

また、どんなに上手な身体の使い方をしていたとしても、休憩時間を十分にとらずに長時間の作業を続けることの多い職種(システムエンジニア、編集者など)の人は問題を生じやすいわけです。

長く座り続ける習慣のある人(例えばタクシー運転手)は、お尻や背中の圧迫が長期間にわたって続くために、圧迫される部位に筋硬結(硬いコリ)を生じることがあります。

③運動習慣がなく、休みが少ない

同じ身体の使い方を毎日続けていれば、身体に癖がついてきます。

癖とは筋肉や靭帯などの軟部組織の短縮があるという意味ですが、普段の仕事と異なる運動を行うことで、これを防ぐことができます。(ヨガやピラティスを推奨。)

また、筋肉疲労の蓄積が筋肉の障害を招く大きな原因と考えられるため、休養をきちんと取ることは重要です。 

④身体の癖、使い方の癖が強い

背中を丸くして顎を上げて前方を見るような姿勢では首の後ろ側の筋肉に負担が生じやすい。同じく高齢者で骨粗しょう症による円背(丸まった背中・猫背)があり、結果的に首を強く反らして前方を見る習慣のある人も首の後ろ側の筋肉に負担を生じやすい。歩くときに身体の重心線がかかと寄りにある人は、すねの前側や足指を反らす筋肉に負担が生じやすい。杖を使う人では、杖の高さが不適当な場合、肩周囲の筋肉に負担が生じやすい。

このように姿勢に強い癖があったり、本人は気づいていなくても身体に負担をかける姿勢をとる習慣のある人では、筋肉や筋膜に痛みを生じやすくなります。 

⑤動作の開始時に痛みがある

一般的に、動作開始時の痛みは変形性関節症(主に膝・股関節・頸椎など)の特徴とされていますが、痛みを感じている関節の周囲を調べると、関節運動に関連した筋肉の硬結(コリ)が見つかることがあります。

こういったケースでは整体施術によく反応し、痛みが消失することも多いです。反対に、動作の開始時には痛みがない場合、もしくは痛みは軽いものの、運動を続けていくと痛みが生じる場合は、整体施術で痛みを消失させられる可能性は低くなります。

⑥一定の姿勢、体勢で痛みがある

「じっとしていても痛い」という場合があります。「じっとする」というのは、その状態を維持するために働いている筋肉があるということです。座っているときや立っているときには姿勢制御を行う筋肉群が働いており、背中や腰周りの筋肉群のコリで見られる腰痛・背部痛のように、姿勢制御を行う筋肉群は、症状の軽い場合は運動時痛、強い場合は安静時痛を訴える原因になっています。

⑦寝ているときに痛みがある

寝ているときに痛みがあるからといって、内臓系の痛みや炎症系の痛みとは限りません。寝ることによってかならずしも筋肉のすべてが弛緩するわけではないのです。

たとえば腸腰筋(腰のインナーマッスル)は仰向けで寝ると伸張されます。腹直筋も仰向けで伸張されます。こういった筋肉にコリがある場合、仰向けで寝ていても腰痛症状になります。横向きをとり、筋肉の緊張がゆるむと痛みがなくなるので、「仰向けで寝ると痛いが、横向きで寝ることはできる」と説明されることがあります。

仰向けで寝ているだけなのに、膝が痛いという場合も考え方は同じです。内腿の筋肉群の中には股関節・膝関節がまっすぐになっていると弛緩せずにむしろ伸張される筋肉が存在します。代表例は薄筋という筋肉で、コリが存在すると、夜間寝ているときに膝の内側の痛みが生じます。

次に圧迫の問題があります。コリは圧迫されると痛みが生じる特徴があるので、寝た状態で圧迫を受ける部位にある筋肉にコリが生じた場合、寝ていても痛いということになります。

これに該当するのは背中や臀部(お尻)、ふくらはぎの筋肉です。中臀筋という筋肉のコリの場合、その位置によって仰向けで痛くなったり、横向きで痛くなったりすることもあります。痛みのある側を上にして横向きをとっても今度は脚が床方向に下がって中臀筋を伸張することになり、痛みが生じます。

腹部臓器からの痛みは疝痛の場合もあれば、持続性の深部痛の場合もあります。背中の痛みや腰痛の症状の中には、内臓由来の関連痛が混ざっているのも事実です。ですが、注意を払ってお話を分析すれば、運動器系の痛みとの鑑別はさほど困難ではありません。

詳細なカウンセリングを行っても、姿勢や動作と痛みの強さや持続時間の間になんら相関関係を見出せず、波のように打ち寄せては引いていくような痛み(疝痛)や、持続性の痛みであるならば、筋骨格系以外に由来する痛みであるかもしれません。


整体院&ピラティススタジオ【Reformer逗子院】
神奈川県逗子市逗子3-2-24 矢部ビル2階
☎︎
050-5884-7793