むちうち症の場合

車時代が来るまで、むちうち症などという疾患は、ありふれたものではありませんでした。この疾患は、追突された自動車に乗っている人が、頭部を不意に後方に倒されて起こります。
もし、首の筋肉が十分に強く、反射的に頭部を正しい位置に保つだけの力があったら、むちうち症は起こりようがありません。
しかし、現実にそのような自動制御が困難であるところから、むちうち症は起こります。
このようなことを考えると、首の筋肉の強さや、その反射の機能次第で、同じ追突事故にあっても、むち打ち症の症状に軽重の差のあることが想像できるでしょう。

むちうち症のメカニズムを考えてみると、問題が他にもあることに気付きます。
背骨を構成する椎骨の間隙にあって、その連結装置となっている「椎間板」と呼ばれる軟骨の板を無視してはならないのです。

鮭缶の中身には、しばしば椎骨が見出されます。それを見ると、両端が臼のようにくぼんでいます。椎間板はそこにはまり込んで、椎骨の相対的位置を一定の可動範囲に保つわけです。
むちうち症の場合、椎間板はその範囲を超えた動きを強制されます。そこで、椎骨の脱臼もしくは捻挫というような事故が起きることになります。

ここまで考えると、むちうち症には椎間板の強度が絡んでいることを想像せざるを得ません。
そこで椎間板の実質は何か、という問題が起きてきます。
これの主成分はコラーゲンなのです。
コラーゲンの生合成において、ビタミンCは重要な役割をもちます。ビタミンCが不足の状態では、正常な椎間板の持ち主たり得ない、ということはすぐにわかります。
そういう人がムチウチ症に容易にかかるといっても過言にはならないはずです。

むちうち症に対する標準的な医療手段は牽引です。背骨を機械的に引き伸ばして、椎間板が元のさやに納まるのを誘導しようという方法です。牽引によって、椎間板が本来の位置に戻ることはあり得るでしょう。しかし、牽引をやめて、背骨の上に頭の重みがかかれば、椎間板は元のように変形して椎骨はぐらつき、牽引前と同じく神経の圧迫を始めるでしょう。これでは、牽引をやめるわけにはいかないのではないでしょうか。
椎間板そのものに、そしてまた椎骨を支える筋肉に着目するのが正道だ、と考えます。
椎間板の実質がコラーゲンであれば、それの原料であるタンパク質と、これの生合成に必要なビタミンCとの十分な補給が、むちうち症をなおすための第一条件でなければなりません。

原則として、ストレスはビタミンC及びタンパク質の浪費をもたらします。むちうち症の痛みは大型ストレスになります。したがって、このストレスがコラーゲン生合成にとって不利な条件となります。牽引でさえもストレッサーになるでしょう。

このようなわけで、牽引の一時的苦痛を我慢すれば、その日はどうにか頭痛に悩まされなくて済むとしても、その闘病生活がストレスになり、これがまたコラーゲン生合成にとって不利というわけで、ここには紛れもない悪循環が成立します。
ここから脱出するための条件は、どこから見ても、ビタミンCとタンパク質の摂取なのです。

なお、むちうち症の場合、筋肉が引き伸ばされてたるんでいます。
これを修復するためには、タンパク質の必要もさることながら、ビタミンEが重要な鍵を握っています。ビタミンEには筋肉を強化する作用があるのです。

 


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