不妊症とビタミン

一般に、ビタミンE(d-αトコフェロール)が不足すると、副腎も精巣も萎縮して、ついには変性することが知られています。副腎は、精巣・卵巣とともに、性ホルモンの合成を担当する器官です。d-αトコフェロールは、性腺刺激ホルモン「ゴナドトロピン」の合成ばかりでなく、性ホルモン合成においても役割をもつ、と想定されています。

不妊の問題に登場する第二のビタミンはCです。

1968年に、婦人の尿中ビタミンC濃度を調べて、それが排卵の時期に著しく低下することが発見されています。卵子の成熟にとってビタミンCが重要な役割をもっていることは、すでに1963年に発見されていました。

排卵誘発剤を用いても、効果ゼロのケースがあります。かつて群馬大医学部では、このような無効例22に対し、一日量400mgのビタミンCを与えてみました。一ヶ月の投与の結果、生理のあった5名の全員に、生理のなかった17名のうち10名に排卵をみることができました。そして、既婚者13名のうち6名が妊娠に成功したといいます。

ビタミンCの一日量400mgの根拠は知りませんが、もし、これを100mgとしたら、排卵成功率もこれより低く、また、もしこれを10gとしたら、成績が格段に向上したであろうことは、容易に想像できます。これは、ビタミン必要量に個体差がある、という基本的認識からきています。

いずれにしても、性腺刺激ホルモンや性ホルモンの合成代謝に、ビタミンE(d-αトコフェロール)、ビタミンCが深く関わっていることは否定できません。

 

 


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