低血糖症について

低血糖と栄養欠乏で凶暴になる

私たちのからだは、血糖値が1㎗中60~160mgに保たれるようにできています。この血糖値が50以下になる人がいます。それが低血糖症です。

ある時点から一時間以内に血糖値が50以上下降した場合や、絶食時の血糖値より20以上下降した場合なども、低血糖症と診断されます。

低血糖というと、ふつうは糖尿病で血糖値を下げる薬を服用していたり、インスリン注射をしている人に表れるということが知られています。

低血糖の症状としては、空腹感、あくび、脱力感、頭重感、冷や汗、ふるえ、動悸、けいれん、性格の変化(凶暴になったり、その反対もある)、意識障害などが次々に表れます。

糖尿病患者の低血糖の場合、少量の糖をとることですぐに回復します。そこで低血糖になったら糖をとればよい、という考えになります。

ところが少糖類の摂り過ぎでインスリンが過剰分泌され、そのために低血糖を起こしている人がいるのです。

これが「食原性の低血糖症」です。

この知識がないと、原因となっている糖をさらに摂らせることで、悪化させてしまうことになります。

なぜ攻撃ホルモン”が放出されるのか

からだの動きを順を追って説明しますと、低血糖になると血糖値を上げるため、副腎からアドレナリンというホルモンが放出されます。これが肝臓を刺激し、グリコーゲンを出させて血糖値を上げます。

このホルモンは、”攻撃ホルモン” と呼ばれるもので、危機的な場面に直面したとき、たたかうために心臓を活発にさせ、攻撃性を高めるホルモンです。このために、低血糖になると攻撃的になるのです。

ビタミンやミネラルの欠乏も、人の行動を異常にします。

ビタミンB1が欠乏すると、人はけんかしやすくなることが、実験でたしかめられています。カルシウムは、”自然の精神安定剤”といわれるくらい、神経に関係があり、神経の異常興奮をおさえるはたらきがあります。そして、次はマグネシウムです。マグネシウムの欠乏もまた、人を興奮させます。インスタント食品や、肉加工品などの食品にふんだんにつかわれている、添加物のリン酸は、カルシウムやマグネシウムを低下させるといわれています。

また、鉛やカドミウムの有毒金属の体内蓄積は脳に影響し、凶悪犯罪を起こさせることもあります。ある研究では、暴力犯罪者の毛髪から検出された鉛とカドミウムは、通常よりも多かったことが確認されています。

低血糖症とパニック障害

血糖低下が起こると、それに対処するため、副腎からアドレナリンとノルアドレナリンが分泌されます。これは大脳辺縁系を刺激し、怒り、不安などの情動変化を起こしやすいのです。

攻撃ホルモンといわれるアドレナリンは、怒り、敵意、暴力といった攻撃的な感情を刺激し、反対にノルアドレナリンは、恐怖感、自殺観念、強迫観念、不安感といった感情を起こします。

ノルアドレナリンは大脳皮質前頭野心野の神経伝達物質となっていますから、低血糖などによりノルアドレナリンの濃度が急上昇すると、理性的な判断ができなくなり、発作的な感情に支配されてしまいます。いわゆるキレる症状です。パニック障害も同じメカニズムによって起こると考えられています。


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