脳の萎縮はなぜ起こるか

≪CTスキャン≫ということばがよく聞かれます。これは、コンピューター断層写真の意味です。これをX線の走査によって撮影するから、スキャン(走査)と呼ぶのです。

脳のCTスキャンを撮ると、脳室という空所の大きさが観察できます。もしこれが異常に拡大していれば、脳の萎縮と診断されます。いわゆるボケた人の10%前後に、脳の萎縮があるといいます。このような患者には、≪常圧水頭症≫という病名がつけられます。

脳の中心の脳室では≪脳脊髄液≫をつくっています。常圧水頭症の患者では、この脳脊髄液の循環がにぶっています。そこで医師は、脳室と胃をつなぐチューブを設置する手術を考えたりします。そうすれば、脳の萎縮は食い止められるというのです。

脳脊髄液の停滞が何によるのかは、まだ知られていません。しかしそこには、ひとつに、粘度の上昇が絡んでいるでしょう。とするならば、抗酸化物質の摂取が、これの予防になりうる、と考えられます。

脳の萎縮は高齢者の宿命ではなく、100歳以上の人でもこれの見られない場合が多いといいます。

ところで、整体の世界においては、脳脊髄液の停滞の原因はかなり研究されており、それは以下のような考え方です。

水頭症は、脳脊髄液の生産と吸収の不均衡のために脳室系の拡大が起こっている病気で、脳脊髄液の過剰な状態にあります。
中脳水道が狭いなどの先天性中脳水道狭窄症によって、しばしば水頭症は起こります。
しかし、水頭症は脳脊髄液の分泌過剰によって起こることは稀であり、ほとんどは脳脊髄液の循環と吸収障害の結果であるのです。

新生児が出産時に頭を伸展されながら引き出されたり、歩き出して間もない子供が階段や玄関から落ちて頸椎の過伸展が起こると、水頭症や頭蓋内圧の亢進による発達障害の原因となるのです。

頸椎の過伸展のために大後頭孔と環椎の位置が揃わなくなると、脳脊髄液の排水を低下させます。

その結果、脳脊髄液の循環障害が起こり、脳室の拡張や脳への圧迫が生じます。

乳児の場合は、頭蓋縫合や泉門が閉じていないため、脳圧の亢進によって脳と頭蓋冠の拡大が生じます。
つまり、新生児は頭蓋が軟らかいため、頭蓋内圧が亢進すると頭が拡大するというわけです。

一方、成人の場合は頭蓋内圧が亢進しても頭が大きくなることはありません。

しかし、排水の悪くなった脳脊髄液が頭蓋内で圧を高めると、脳を圧迫するのです。

脳は頭蓋内で高い水圧に長期にさらされることで萎縮していきます。

加齢による脳の萎縮は、脳と頭蓋骨との間に隙間ができるのではなく、そこには高い水圧が存在するのです。

当店で行う頭蓋骨調整で、脳脊髄液の排出が促進されます。

抗酸化物質の摂取により脳脊髄液の粘度を下げる、頭蓋骨を調整することで脳脊髄液の排出を促す、この2点を行えば、脳の萎縮の予防は十分に可能であると考えられます。つまりそれは、認知症の予防ということです。

 

 


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