タンパク質を構成するアミノ酸は20種ありますが、これは二種に大別されます。「必須アミノ酸」もしくは「不可欠アミノ酸」と、「可決アミノ酸」との二種です。
前者はその名の通り、欠くことができず、必須であるのに反し、後者は欠くことができます。必須アミノ酸は8種あって、残りの12種が可決アミノ酸です。
人体がタンパク質をつくるとき、必須アミノ酸も可決アミノ酸もひっくるめて20種のものがいる。それなのに、なぜ欠くことのできるアミノ酸があるかというと、それは体内で合成できるのです。必須アミノ酸は合成がきかないから、それそのものを外界から供給してもらわなければならないことになってしまうのです。たとえば、同じ含硫アミノ酸でも、メチオニンは必須であり、システインは可決です。システインはメチオニンからつくれますが、その逆は不可能です。
多くの可決アミノ酸は、糖質を変形したものにアミノ基を付加してつくります。このとき、「アミノ基転移酵素」という名の酵素の登場が要求されます。メチオニンをシステインに変える転移酵素はあるのに、システインをメチオニンに変える転移酵素がありません。そのために、メチオニンは必須アミノ酸になり、システインは可決アミノ酸になる、という論理です。
何が必須アミノ酸になり、何が可決アミノ酸になるかは、転移酵素の顔ぶれで決まります。したがって、両者の振り分けは動物の種類によって違います。人間では、従来必須アミノ酸を8種としていましたが、ヒスチジン、アルギニンを加えて、これを10種とする説もあります。脳における必須アミノ酸は、チロシンを加えて11種になります。
良質タンパク、非良質タンパクの目安となるプロテインスコアは、必須アミノ酸の含有量だけで決まるわけです。私たちがタンパク食品を問題にする場合、タンパク質の総量、すなわちアミノ酸の総量に着目すると同時に、それぞれの必須アミノ酸の含有率、したがってプロテインスコアにも着目しなければならないのです。
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