心労と活性酸素

人間のからだでエネルギーの最大消費者が筋肉だということは、誰にも見当のつくことです。では、ずいぶん大量の活性酸素の発生があり大変だと考える人がいるでしょう。

ところが、筋肉には瞬発力発揮のための白筋と、持久力発揮のための赤筋と二種類があります。赤筋が赤いのはミトコンドリアの色だからです。白筋が白いのはミトコンドリアがないからです。つまり、白筋のエネルギー発生は酸素を使っての燃焼反応ではなく、無酸素の反応によっています。ここでは活性酸素の発生なしにエネルギーがつくられるわけです。

これに反して、脳のニューロンでは、主にミトコンドリアの有酸素反応でエネルギーをつくっています。だから、安全のためにビタミンEをとろうということになります。もっとも、それほど頭を使わないのであればそんな必要はありません。

ですが、頭を使わなくても脳細胞はこき使われることがあります。それは心労です。精神的ストレスというものです。

ストレスという状態は、全身を不調に陥れます。これは死につながる性質のものです。それを回避しようと、生体は抗ストレスホルモンを合成してこれに対抗します。このホルモンは、コルチゾン・コルチゾール・ヒドロキシコルチゾールなどです。これは副腎皮質でつくられるところから副腎皮質ホルモンと呼ばれます。分類上このホルモンは性ホルモンと同様、ステロイドホルモンに属します。

精神的ストレスの特徴はそれが何日も持続するところにあります。そこでステロイドホルモンの合成が絶えず行われることになります。しかもその血中濃度を一定に保つために分解が絶えず起きています。

ところがステロイドホルモンには難点があります。その合成時にも分解時にも活性酸素の発生があるということです。したがって、心労が十日続けば、活性酸素の発生も十日続くということになります。心労のあまり寝込んだという話は、つまりは活性酸素にやられたのです。

そのとき脳細胞を守ろうと思うのであれば、ビタミンEが有効です。

 

 

 


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