結合組織は、腱や靭帯を構成するばかりでなく、血管を支えたり、臓器の細胞と細胞とを結合したりで、全身に分布しています。その骨格は不溶性タンパクといってよいでしょう。いわゆる筋膜とよばれる膜組織ももちろん結合組織です。

結合組織をつくる任務を負うのは、主として「線維芽細胞」です。この細胞が繊維状タンパク質コラーゲンの生みの親となります。

コラーゲンは体重の6%を占めるほど量が多く、全タンパク質の三分の一にあたります。そしてまた、コラーゲンをつくるアミノ酸の三分の一はグリシンです。グリシンは人体の含むアミノ酸のうち最も多いものです。ビタミンCがないと、正常なコラーゲンができないという事実は、栄養上重大です。

結合組織には「エラスチン」という球状タンパクも存在します。これは太い血管の壁のような、弾力に富む部位に多いです。

また、結合組織には、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸などの「粘質多糖体」が含まれています。前者を分解から守るためにはビタミンCが要り、後者の合成のためには、含硫アミノ酸やビタミンAが要ります。正常な結合組織は、皮膚から骨までを丈夫にします。しかもなお、ガンの結合組織への浸潤を抑制するのです。

 

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