〜逗子・葉山・鎌倉の整体&ピラティス【Reformer逗子院】のコラム〜

周知の通り、我が国の胃ガン死亡率の水準は世界最高です。
しかし、胃がん多発地域は、よそにもあります。
WHO(世界保健機構)は、胃ガン多発国の食生活についての調査を世界的規模で行いました。

結論は、乳製品をあまりとらないか、またはまったくとらないかが、胃ガン多発の条件ということでした。
日本に胃がん患者が多いのは、牛乳や乳製品にあまり馴染まないためであるとの解釈がなされたわけです。
もちろん、抗胃ガン物質は、牛乳やヨーグルトやバターやチーズそのものではありません。
そこに含まれているビタミンAです。
ビタミンAが欠乏していれば、胃ガンは発生しやすい。

ビタミンAを大量に含んでいる食品といえば、バターと卵です。
ビタミンAをこれでまかなうとすれば、バターなら約76g、卵黄なら4個分を一日に摂らなければなりません。
濃色野菜の含むカロテンは、体内に入れば分解してビタミンAになる色素ですから、カボチャ、ニンジン、ホウレンソウなどを大量にとるのはよいわけですが、含有量の点から言って、バターや卵には及びません。

これらの事情を考え合わせてみると、日本人の食習慣のなかで、ビタミンAの十分な摂取が容易でないことがわかります。
そしてそれが、我が国が胃ガン多発国である事実と結びつきます。

歳をとると淡白なものが欲しくなる、とよくいわれます。
これは、日本人の特徴であって、その原因は、ビタミンA欠乏からくる胃粘膜の機能低下に他なりません。
胃壁に限らず、粘膜にはコンドロイチン硫酸が含まれています。
そして、それの構成因子の一つとしてビタミンAがあります。
ビタミンAが不足であれば、コンドロイチン硫酸が不十分であり、したがって粘膜は完全な状態におかれないことになります。

このことから、ただちに胃ガンの原因をビタミンAの欠乏とするのは早計かもしれません。
しかし、ビタミンAの不足が、胃ガン発生の背景にあることは疑うべくもない事実です。

したがって、胃がん予防のためには、ビタミンAの積極的摂取をすすめるべきである、と考えます。

ビタミンAの一日必要量は、4000IUとされています。
しかし、このような数字に信用はおけません。ビタミンAの生化学的役割の全貌を掴むことなしに、経験的に定められたような数値だからです。
これでは、ガン予防への貢献はないでしょう。
ガン患者の場合、一日必要量は、30万単位といいます。

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