静脈瘤を放っておくと、悪化の傾向をたどるのが普通です。これを起こした原因は、排除の努力がなければ、そのまま保存されているからです。
静脈瘤が悪化の方向をたどれば、足の先の色が変化してきます。
心臓は、静脈血を吸いあげるわけですから、静脈血の環流がスムーズに行われないとなれば、大局から見て、ここには血行障害があり、少なくとも下肢に、その影響があらわれるのです。そこで、足の先の血行が悪化し、酸素や栄養物質の欠乏におちいり、その部分が変色するにいたるのです。
症状がさらに進めば、湿疹がはじまり、ついに潰瘍が、ちょっとした打撲などが引き金となって発症するのですが、なかなかなおりにくく、ひどくなれば骨に達します。これがいわゆる「静脈瘤性潰瘍」です。ここまできたら、足を切断するのが伝統的な処置です。
ところで、静脈瘤を起点として、湿疹や潰瘍などが起こることは、リゾゾーム酵素を思わせます。ここで、静脈瘤発生の条件が、リゾゾーム膜パンクの条件と一致することが想像できるのです。
同時にまた、ビタミンE(d-αトコフェロール)でこれが救えるのではないか、という考えがでてくるのです。
事実、多くの静脈瘤患者がd-αトコフェロールでなおっています。
d-αトコフェロールには、微小循環を改善する作用があります。それはあまり使われずに休止状態に近い細い血管が働き始めることを意味します。一方、d-αトコフェロールには、バイパス形成を促進する作用もあります。
これらの現象を総合すると、d-αトコフェロールの服用が、患部のまわりの血行をよくすることが理解されます。
静脈瘤でも何でも、すべての患部は、血液の配給が多いほど回復がはやい、という原則があるのです。
両足切断を宣告された患者が、d-αトコフェロールで切断を免れた例があります。このときのd-αトコフェロールの量は、2100IUです。
ビタミンE(d-αトコフェロール)の飲み過ぎに、どんな害があるかと、気にする人もあるでしょうが、これは、心配することはいらないといわれます。
なぜかといえば、過剰な分は胆汁に捨てられるからです。それに、このときd-αトコフェロールは、コレステロールを道連れにします。この働きは、血中コレステロール値の低下につながるのみならず、これが胆嚢に止まって結石化することを防止します。
したがって、ビタミンE(d-αトコフェロール)の量に糸目をつける必要はありません。
この症例の場合の2100IUという大量のd-αトコフェロールが、はたして必要であったかどうかに問題は残ります。
ただ、十分にとったほうが、有効性が高く、勝負が早いだろうということは、一般にいえます。
もちろん、吸収率の高い製品ならば、このような高単位は不必要です。
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