汚染物質の薬物代謝

わたしたちの環境には、好ましくないもの、有害なものが氾濫しています。大気中には窒素酸化物や亜硫酸ガスや、重金属・農薬などのダストがあり、食卓には添加物や農薬があります。しかもなお、医師にかかれば薬という問題の物質があります。このようなものが体内に入れば、血液に運ばれて腎臓へいきます。

腎臓では血液中の物質を選別するわけですが、その原則はこうです。まず、血液は糸球体のところで濾過され、そこで原尿がつくられます。原尿は有用物質を含むので、尿細管のところで、再吸収が行われます。そして、かすが尿となります。

尿細管の問題は、脂質を再吸収する点にあります。血液中の脂質や脂溶性の物質は、再吸収されて血液に戻されるわけです。脂溶性毒物は、血液に再吸収されてしまいます。

そこで、これら脂溶性の物質を水溶性の物質に変換することはできないか、という問題がおこります。これには、その分子に水酸基(OH基)を付加すればよいわけです。生体には、脂溶性物質に水酸基を付加して、それを水溶性物質に変える酵素が用意されています。その酵素の名は「チトクロームP450」です。チトクロームP450は鉄を含むタンパク質ですが、これがいかに重要であるかは、それが、昆虫にあり、酵母にあり、細菌にもある、という現実から想像されてよいでしょう。脂溶性物質を水溶性物質に変換することは、腎臓の有無に関わりないほど価値ある作業なのです。

 

 


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