血糖値とインスリン

糖尿病を文字通りに解釈すれば、尿中に糖がふくまれる病気ということになります。しかし実質的には、これは《血糖値》の高いことを特徴とする病気です。

血糖値が低くても糖尿を排出する病気は、腎臓機能の故障によるものですから、腎性糖尿病とよばれ、真性糖尿病から区別されています。

真性糖尿病に特有な高血糖値は、インスリンの分泌不足からくるのが普通です。そこで、重症の場合は、毎日インスリンを注射しなければならないわけですが、発症の初期からインスリンの生合成が全くない患者はない、と考えます。

もし、そういう人がいたなら、それは遺伝情報の致命的な欠落、ということになりますから、胎児期に死んでしまうはずだからです。

もともと血液中には、《血糖》とよばれるブドウ糖がとけています。この濃度は、1デシリットル中に80〜120ミリグラムの範囲に調節されています。これが170ミリグラムを越えると、余剰が腎臓から排出され、糖尿がつくられます。

血糖値を上昇させる原因は多いです。食事をしても、ストレスがあっても、膵臓のランゲルハンス島アルファ細胞が活動しても、血糖値は上がります。この反対の作用をするのはインスリンのみです。したがって、インスリンが不足すれば、間違いなく血糖値は上がります。

インスリンは、グリコーゲンなどに変形して、ブドウ糖を固定するのが仕事です。血糖がこのようにして組織に吸収されるからこそ、インスリンがあれば、血糖値が正常値を維持するのです。そしてこれが、糖尿病患者が、経口血糖降下剤あるいはインスリンの投与を怠ることのできない理由に他なりません。


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