1940年代、アメリカのハーレルは、口のきけない知恵遅れの7歳の男の子を診察し、IQを25〜30としました。そして、この子に大量のビタミンと適量のミネラルを与えました。数週間を経ても一向に変化がないので、彼女はビタミンをさらに増量してみました。すると、彼の知能は急速に上昇し始め、わずか数日後に、口がきけるようになりました。そして、一ヶ月も経たないうちに、読み書きができるようになりました。普通の子とあまり違わなくなったのです。そして彼は、9歳になると、正常な子と同等に小学校に通うようになりました。教師の言によれば、彼は活発ないたずらっ子で、算数において進歩が著しく、IQは90になりました。
この貴重なデータは、広く社会の注目をひくことなしに、むしろ埋もれていた。このテーマに挑戦したのは、ハーレルの娘キャップでした。彼女は1982年11月に来日し、東京で講演をしました。その時の成績は、ハーレルのものほど顕著なものではありませんでしたが、多くのダウン症の子供の知能に改善がみられたとの発表がありました。その指示量は、次のとおりです。
ビタミンA 1500IU
ビタミンD 300IU
ビタミンB1 300mg
ビタミンB2 200mg
ビタミンB6 350mg
ビタミンB12 1mg
ナイアシン 750mg
パントテン酸 450mg
葉酸 4mg
ビタミンC 1.5g
ビタミンE 600IU
カルシウム 400mg
リン酸カルシウム 37.5mg
銅 1.75mg
亜鉛 30mg
マンガン 3mg
鉄 7.5mg
ヨード 0.15mg
彼女のこれらの食品の一日摂取量は、上記の数字と全く同じです。要するに彼女は、健康維持のための必要量を、知恵遅れの改善に必要な量に等しいと考えているわけです。
知恵遅れの原因の中には、≪X染色体脆弱≫といって、X染色体の末端に欠損の生じやすいことを特徴とする体質があります。このような人の場合、欠陥細胞は、全細胞数の20〜30%にのぼります。ところが、これに葉酸の大量投与を続けて、欠陥細胞数が0.6%まで減った例があります。知恵遅れという不幸な状態が、栄養条件次第で、多少なりとも改善されることは確実だと思います。そのような事態を引き起こす原因の一つとして、主酵素と補酵素との親和力が異常に低い場合があると考えられるからです。したがって、これをカバーするために必要なことは、問題となった補酵素の大量投与です。その補酵素の正体がつかめないとすれば、キャップ流に、すべての補酵素の大量投与を実行するのが賢明、という結論にならざるを得ないのです。
前記のハーレルは、生化学者メアリー・アレンの協力を得ています。彼女は、知恵遅れの子供について、血液や筋肉を調べました。そして、酵素必要量の個体差を、親和力で説明しようとしていました。
頭をよくするための条件の一つとして、ナトリウムポンプの機能をあげることができます。そして、このポンプの駆動は、甲状腺ホルモンのトリヨードチロニンによって行われます。そしてまた、ヨードはコーディングに関わるミネラルです。頭をよくする栄養素の一つ一つに、このように多面的な登場場面が用意されているのです。
ビタミンの大量投与が無効であるのに、超大量投与で著効があらわれるわけです。
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