「早期発見、早期治療」の落とし穴

健康診断を受ければ、医師は本当かどうかに関係なく、ささいな異常を重篤な病気の「前ぶれ症状」と解釈し、その予防として「早期治療」をすすめられます。

たとえば、血糖値が少しでも高ければ、「糖尿病の前ぶれ症状」という疑いをかけられて「糖尿病予備軍」と診断され、糖尿病治療薬をもらって帰ることになります。

極端な場合、ジェット機が上空を飛んだことが原因で心電図が乱れても、「心臓病の前ぶれ症状」という疑いをかけられて「狭心症予備軍」と診断されることすらあるほどです。その結果、帰宅して狭心症治療剤を飲んでいると、薬の副作用が現れて心身に異常をきたします。目のかすみ、錯乱、動揺、幻覚、麻痺だけでなく、てんかんの発作や重度の精神障害を起こすおそれすらあるのです。

コレステロール値が高いと診断されると、コレステロール低下薬が処方されます。この薬にはコレステロール値を低下させる作用がありますが、同時にさまざまな副作用が現れるおそれがあります。
疲労、虚弱、頭痛、めまい、筋肉痛、脱毛、眠気、目のかすみ、震え、発汗、インポテンツ、性欲減退、貧血、消化性潰瘍、リウマチ性関節炎、紅斑性狼瘡などなど。

いずれも添付文書に記載されている副作用ですが、医師はこれだけ多くの副作用をいちいち教えてくれません。
とくに教えてくれそうにないのが、添付文書の中の太枠で囲まれた部分です。

「この薬の服用によるコレステロール値の低下が、冠動脈の狭窄による心臓病の死亡率にどんな影響を与えるのか、またはなんの影響も与えないのかについてはまだ判明していません。科学的研究でこの疑問に対する答えが出るまでに数年かかる見込みです」

こんな説明を聞いたあとで、いったい誰がこの薬を飲むでしょうか。

病気の前ぶれの予防として治療に取りかかる典型的なパターンが、血圧が少し高めの人の場合です。
血圧が上がったのは、診察室で医師を前にして緊張したためかもしれません。いわゆる「白衣高血圧」と呼ばれる現象ですが、医師はそんな事実を無視して、ほとんど必ず降圧剤を処方します。

しかし、降圧剤を飲んでも安心を得ることはほとんどできません。
それどころか、頭痛や眠気、倦怠感、吐き気、インポテンツなど、さまざまな副作用に悩まされるおそれがあります。

冠動脈疾患薬物調査グループは次のように報告しています。

「降圧剤は、命にかかわらない程度の脳卒中、肺塞栓症を含め数々の副作用を引き起こし、しかもそれらの副作用のほうが死亡率の低下という効能よりも危険である」


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