ニトロソ化合物

ジメチルニトロソアミンの発ガン性は、偶然の発見でした。1952年、イギリスのある化学会社の研究者が、同時に4人も肝硬変を起こし、うち一人は肝臓ガンで死にました。毒物学者バーンズとマギーの両氏は、この原因を調査し、ジメチルニトロソアミンを実験で扱っていたことを突き止めました。そこでこれをラットに与え、肝臓ガンの発生を見たのです。1957年、ノルウェーにおいて、防腐のために防腐のために亜硝酸塩を添加したニシンを食べて、牛、羊、ミンクが急性肝障害で大量死しました。

ジメチルニトロソアミンは、DNAに働いて、グアニンの構造を変えるといわれます。これが突然変異の契機となるのでしょう。したがってこれは、いわゆる直接発ガン物質に属することになります。

ジメチルニトロソアミンのように、アミンの窒素に一個のニトロソ基NOのついた化合物を総称してN・ニトロソ化合物といいます。アミン類に亜硝酸が結合して生成する物質です。この反応は、生体内でも自動的に起こります。

1967年西ドイツのドルックレイは、65種のN・ニトロソ化合物について、その発ガン性と、標的臓器との関係を発表しました。アミンの構造が違うと、発ガンする臓器が違うのです。この性質の利用によって、動物実験において、発ガン臓器の選択ができるようになりました。

ジメチルアミンと亜硝酸塩とが反応するためには、ペーハー値が1〜2でなければなりませんが、人間の胃のなかの酸性はまさにこれに相当します。ベジタリアンでいけば、亜硝酸塩にやられ、肉や魚を葉菜類とともに食べれば、発色剤なしでもジメチルニトロソアミンに見舞われることになります。この物質の発ガン性は強いほうに属します。

 


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