コレステロールが高い原因にビタミンC不足

かつてチェコのブラチスラバ栄養研究所で、心臓病の引き金の一つとして低ビタミンC血症をあげました。この論理はなかなか明快です。
モルモットに6ヶ月以上、ビタミンC欠乏食を与えていると、大動脈の血管壁に浮腫、すなわちむくみがあらわれ、その表面に沈着物が見られるようになる。これはいわゆる≪アテローム≫(粥状隆起)であって、動脈硬化の一つの形です。そこでは、血中コレステロール値も、肝臓コレステロール値も、上昇していました。

放射性コレステロールの利用によって、血液や肝臓に見られる大量のコレステロールの由来を調べたところ、それは、組織に沈着したコレステロールの遊離したものでもなく、食物に含まれていた外因性のコレステロールからきたものでもないことが確かめられました。

事実上、低ビタミンC血症の場合、腸壁におけるコレステロールの吸収は抑制されますが、血中コレステロールの消化管への排出は抑制されません。そこで問題は、コレステロールから胆汁酸への変化にしぼられます。

彼らは、コレステロールが胆汁酸に変化する速度が、肝臓内のビタミンCの濃度に比例することをつきとめました。そこで、低ビタミンC血症の場合、コレステロールの胆汁酸への代謝速度が低下し、血中コレステロール値の上昇を招く、との結論に達したのです。

コレステロールが胆汁酸になるためには、水酸化反応を必要とし、またリノール酸との結合を必要とします。彼らは、この前者の補酵素として、ビタミンCを位置づけます。ビタミンCが欠乏していれば、この代謝が抑制されるから、胆汁酸の生成がスムーズに行かず、コレステロールは血中に蓄積するのです。


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