性ホルモンの関係

トコフェロールの抗不妊作用は性ホルモンに関係があると考えてよいでしょう。

性ホルモンに男性ホルモン、女性ホルモンの二種あることはよく知られていますが、実は男性ホルモンは6種、女性ホルモンは10種あります。この合計16種の性ホルモンは副腎皮質から分泌されます。そして、その男性ホルモンのうち2種はさらに精巣から、また女性ホルモンのうち3種はさらに卵巣から分泌されます。

これらの性ホルモンの分泌は、脳下垂体前葉の支配のもとにあります。副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)、性腺刺激ホルモンなどはここから分泌され、血液に運ばれて標的器官にたどりつき、性ホルモンの分泌を促すという過程があります。ここには、血中のホルモンがそれぞれの標的器官をいかにして判別するかというおもしろい問題があります。

細胞膜の表面にはその組織に特有なレセプター(受容体)があります。このレセプターが、あたかも服の色や柄の特異性のごとくに目印となって、ホルモンに所在を教えます。膜のタンパク質はホルモンの刺激によって代謝を開始し、「サイクリックAMP」と呼ばれる興奮物質を細胞内につくりだします。この興奮物質が細胞内の代謝レベルを高め、性ホルモンをつくるのです。

性ホルモンが脳下垂体前葉の支配下にあるとすると、ビタミンE(d-αトコフェロール)の役割もこの内分泌器官との関係において考えられるべきでしょう。

副腎皮質刺激ホルモンも性腺刺激ホルモンも、脳下垂体前葉のなかに、その分泌細胞があるはずです。ビタミンE(d-αトコフェロール)の役割は、分泌細胞内でのホルモンの生成量の増加にあるに違いありません。

 

 


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