歯茎から出血する原因

コラーゲン分子はトロボコラーゲンという長いタンパク分子が三つ集まって三つ編みの丈夫な繊維になっていますが、これがきちんとつくられるためには、プロリンとリジンとに水酸基がついていなければならないのです。
このような構造のコラーゲン繊維の引っ張り強さは鋼鉄よりも強いのです。

ここで補酵素の役割を考えます。
水酸化酵素は、当然のこととして補酵素を要求するでしょう。それが、ビタミンCであったのです。ですから、ビタミンCがなければ、ヒドロキシプロリンもヒドロキシリジンもなく、したがって、正常なコラーゲンはできないことになります。

これは、コラーゲンが正常な場合の話です。コラーゲンをつくるアミノ酸の鎖では、プロリンのところがヒドロキシプロリンに、リジンのところがヒドロキシリジンになっています。それがそうなっていなかったら、そのコラーゲンは偽のコラーゲンのはずです。三本のトロボコラーゲンがばらばらになっています。その組織に欠陥があるのは、むしろ当然でしょう。

コラーゲンの組織を見ると、平行に走るコラーゲン分子の間のところどころに橋がかかっています。
漁網では、糸と糸とが結ばれていますが、そのような魚網を何枚も上下に重ね合わせて、その上下の間にまた橋を架けたような構造を想像して頂きたいです。

この構造を「架橋結合」といいます。
ヒドロキシプロリンのかわりにプロリンのある、偽のコラーゲン分子では、コラーゲン繊維の形が正しくないこともあって、架橋結合がうまくできません。
このようなコラーゲンが血管壁をつくっているとすれば、その強度は低下せざるを得ません。

コラーゲンの組織の綺麗な構造は、温度37度でも不安定になります。
高温の洗顔や蒸しタオルは美容上、不利だということでしょう。

ビタミンC不足のコラーゲン組織を顕微鏡で見ると、本来あるべき暗黒色の繊維の束が消えています。
これは鉄筋のないコンクリートのビルに例えられます。

私たちは歯茎がピンク色をしているのを知っています。
これはもちろん血液の色です。
歯茎には毛細血管が発達し、そこに大量の血液が送られてきているから、その色が赤味を帯びているのです。
歯茎に分布する血管が、コラーゲンの不足か異常で、ひびの入ったゴム管のようになったら、それは破れやすくなります。
これが、「壊血病」を特徴付ける歯茎からの出血現象です。

壊血病のとき、歯茎はスポンジ状になっています。
これは、コラーゲン劣化のためです。
というのは、コラーゲンは、細胞と細胞との隙間で、詰め物のような働きをする「細胞間質」の主役だからです。
詰め物が怪しかったら、組織がすかすかになるのは、当然ではないでしょうか。

 


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