活性酸素について

酸素には、相手から電子を奪う性質があります。すなわち、酸化力があります。

酸素原子を見ると、小さな軌道の上に二個、大きな軌道の上に六個の電子があります。小さい方は二個で満席ですが、大きい方は八個で満席になります。そこで、大きな軌道には二個の空席があります。もしこの空席に一個の電子が加わると、左スピンか右スピンか、どちらかが一個多くなります。そこでバランスをとるために、もう一個の電子をよそから奪おうとします。すなわち、酸化力が格段に大きくなります。これが「活性酸素」です。

この形の原子が、正常な形の酸素原子と結合したもの、二個結合したもの、電子一個が不足したものと結合したもの、水素原子と結合したものなど、活性酸素の種類は四種あります。そのうち最もふつうなものは、最初にあげたような、酸素原子が二個結合し、そのうちの一個に一つの電子が付加されたものです。それを「スーパーオキサイド」といいます。

スーパーオキサイドは、紫外線や宇宙線の照射によってもできるので、大気中にはいつも微量に存在します。

わたしたちの呼吸による吸気は、肺胞の内壁をつくる上皮細胞に接します。もしここでスーパーオキサイドが酸化力を発揮すれば、上皮細胞が損傷をうけます。それを防衛するのはビタミンCです。肺胞の内壁はビタミンCによって全面的にカバーされているのです。スーパーオキサイドはビタミンCから電子を奪って満足します。そこで、肺胞の膜は損傷を免れるのです。

この防衛機構を生体に備わったものと見るのは困難です。生体はビタミンCを肺胞の内壁に押し出したという事実があるだけであって、抗酸化作用をあらわしたのはビタミンCなのです。

 

 


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