魚は食べるべきか

プロスタグランジンという名の重要な物質があります。これは局所ホルモンと呼ばれることもあります。一種のホルモンなのです。このホルモンの原料として、三種類の高度不飽和脂肪酸があります。

三種類の原料からプロスタグランジンがつくられます。つまり三つの系統があり、第一の系列はリノレン酸からのもの、第二はアラキドン酸から、そしてエイコサペンタエン酸が第三の系列と、こういうふうになります。この三つの系統に、プロスタグランジンがそれぞれ九種類ずつあるのです。すなわち27種類の局所ホルモンが見つかっているわけです。ホルモンというものは、できなかったら大変ですから。そうすると、こういう高度不飽和脂肪酸がなかったら大変なんだということになるでしょう。

アラキドン酸やエイコサペンタエン酸はほとんど全部魚油に含まれています。アラキドン酸はラードみたいなものにちょっぴり入っていますが、だいたい魚油に入っています。ですから色々な魚を食べることには、非常に意味があるということがわかっています。それでないと、プロスタグランジンがつくれないですから。材料がなかったら、これはお手上げです。

では、プロスタグランジンはどんな働きをするのかというと、まず血栓予防です。これはエイコサペンタエン酸から出てくるプロスタグランジンによります。それから血圧調整、これもプロスタグランジンがやっているのです。これはアラキドン酸からきています。

バージャー病というものがあります。ビルガー病ともいいますが。これは足の動脈の病気です。バージャー病を防ぐ。これはエイコサペンタエン酸ですね。それから、ガンの転移を防ぐ。これはアラキドン酸からきているのです。それから炎症ですね。のどの炎症でもなんでもよいですが炎症の予防に働きます。これもアラキドン酸からきています。それから、喘息予防もアラキドン酸からきています。

そうしますと、不飽和脂肪酸の多い魚の油をとるということは、大変重要なことだということになるでしょう。そして、ここにあげたような病気になっている人は、魚の油をあまり食べなかったのではないか、と、こういうことになるわけです。

ところで、ふつう寿司屋のマグロは近海で捕れたものではなく冷凍マグロが多いです。冷凍マグロでも、アラキドン酸やエイコサペンタエン酸がありますが、でもこれは酸化しているのです。酸化しているということは、過酸化脂質というものになります。
実は冷凍マグロの場合には、過酸化脂質がかなり多くなっています。だいたい酸化しているのです。時間が経っていますから。だいぶ遠いところで捕れますから、持ってくる間に酸化してしまっているわけです。

そうすると、これは役に立たないばかりでなく、過酸化脂質というのは毒物ですから、これを食べ過ぎると死んでしまいます。まあ普通の量では死にませんが。動物なんかに過酸化脂質をやって実験してみますと、死んでしまうわけです。そういう意味で毒物なのです。

要するに冷凍魚の魚油は一般的に言ったら危ないです。そのことを考えに入れておきましょう。
そうするとイワシとかサバみたいなもの、あれは冷凍ではありませんから、どんどん食べる。ニシンでも、ああいうものはたくさん食べた方がいいです。

イワシやサンマのようなものはプロテインスコアが非常に高いのです。牛肉よりもずっとタンパクが上等であり、脂肪も必須脂肪酸を含んでいるとしますと、大変有効なものだと思います。

 


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