クレブスサイクル

解糖系は、酸素を必要としないかわりに、エネルギー産生機構として極めて効率が低いです。これは、私たちのように大量のエネルギー消費を背景とする生物の生命を支えるのには不十分です。そこで生物は進化の過程で、効率の高いエネルギー産生機構を獲得しました。これが「ミトコンドリア」です。ミトコンドリアが、同じ量のブドウ糖からつくるATP分子の数は、解糖系の約10倍にのぼります。ミトコンドリアの前身は細菌であって、これが細胞に寄生したもの、という見解が普及しつつあります。

ミトコンドリアでのエネルギー産生過程を「クレブスサイクル」といいます。クレブスは、発見者の名、ハンス=アドルフ=クレブスからきています。クレブスサイクルは、別名を、TCAサイクル(トリカルボン酸サイクル)、クエン酸サイクルなどといいます。ここに登場するミネラルは、鉄、亜鉛、マンガンなどです。クレブスサイクルの中心のエネルギービタミン・ミネラルのリストは次のようになります。

 

◉ エネルギービタミンのリスト
→ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、パントテン酸、コエンザイムQ

◉ エネルギーミネラルのリスト
→鉄、亜鉛、マンガン、銅、マグネシウム

 

ミトコンドリアが受け取るピルビン酸は、解糖系が合成したものです。クレブスサイクルの最終産生物は、ATP以外には、水と二酸化炭素であって、乳酸のようなエネルギーを保有する物質を含みません。

クレブスサイクルは、以上のビタミン・ミネラルのほか、酸素やピルビン酸がなければ作動しません。そのピルビン酸は、ブドウ糖からも脂肪酸からもつくられます。

水晶体・網膜・赤血球などはミトコンドリアをもっていません。それらの例外を除けば、一般の細胞は、ミトコンドリアと解糖系との両者を備えています。ミトコンドリアが働いてATPをつくると、これが解糖系を抑制する、というしくみになっています。解糖系はいわば予備機構として位置づけられます。

 


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