維持ビタミン

ここに維持ビタミンとよぶものは、細胞の形態および機能を維持する役割を負うビタミンをさしています。そこで、形態維持のための「膜ビタミン」、エネルギー代謝のための「エネルギービタミン」がここに包括されることになります。

 

◉ 膜ビタミンのリスト
→ビタミンA、ビタミンB12、コリン、イノシトール、コエンザイムQ

 

細胞膜では、多糖体のケバが外方に突出しています。この多糖体にはタンパク質が結合しており、タンパク部分は膜の実質中に埋没しています。したがってこの物質は糖タンパクに属します。

一般に糖鎖の形成にはビタミンAが関わっています。前記のリストにビタミンAを加えている理由はここにあります。

細胞膜の主成分はリン脂質であって、そのおよそ半分はフォスファチジルコリン、残りはフォスファチジルイノシトールというのが普通です。前者は特にレシチンと呼ばれています。商業上のレシチンは、フォスファチジルコリン、フォスファチジルイノシトールの混合物です。

コリンやイノシトールは食物からとれれば結構なのですが、ビタミンB12があれば自前でもつくれるのです。コリン・イノシトールは膜の構成成分であり、ビタミンB12はリン脂質をつくる代謝の補酵素です。

リン脂質は不飽和脂肪酸を含んでいます。これは、「プロスタグランジン」の材料になる物質ですが、プロスタグランジンをつくるときには、リン脂質を分解しなければなりません。この分解酵素がむやみに働くと膜は破れます。そこで、この酵素の作用を抑える必要があります。

リン脂質分解酵素の活性は、酸欠状態において異常に亢進します。そのとき、この酵素の作用を抑えるのがコエンザイムQです。したがって、コエンザイムQは生体膜の正常化のために必須なビタミンということができます。

生体膜は、細胞膜のほか、細胞内小器官にも存在します。そこで、コエンザイムQは広い範囲になければならないビタミンということになります。コエンザイムQは、別名を「ユビキノン」といいますが、これは広域キノンという意味をもっています。キノンとは、化学物質の分類上の名称です。

 


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